カルガモの子育て

小さな仲間たち

夏になりかけていた、ある日。

家に帰ろうと運転している窓から
近所の池に【カモ】の仔を見つけた。
すぐにカメラを手にし、池まで戻る。

この地に住んで、かれこれぅん十年。
この池もずっとあるけれど
鴨の親子が来たのは初めてだと思う。

もっともここは
養魚(鯉)を生業にしているお宅の池なので
ちょいちょい来られても困るというものだが

生業にしていた主が亡くなり
この数年はほぼ、放置状態だったんだろう。

ここ数年。
【サギ】が来ていたのは、ちょいちょい見かけていた。
が、【カモ】は初めてである。

ここから、わくわくの日々が始まる。

最初は、
ほのぼのと池の中で泳ぐ親子の姿のその可愛さに気づかなかったけれど


この【母鴨】
やらかしてしまったのだ。

確かに、そこは外敵からは身を守れたのだが
主を亡くし、ほぼ放置状態となった池の水は少なくなり
自分は飛べるから簡単に出れるが
まだ、飛べない【仔がも】たちは

おかーちゃん。
こっからどぅやて、出るん??

もっと早く、気づいてあげれば良かった。

カメラを手に、様子を見に行くたびに
1羽、1羽・・・と数が減っていく仔ガモ。

ずっと水の中なので、体力も消耗するのだろう。
しかもこの時期、天気が荒れることも多かった。
かと思えば、日差しが照りつける暑い日も。

最悪なことに、この池には日除けとなる場所さえない。

自分の家なら、板でも投げ入れてあげることもできるのだが
他人のお宅の池なので、なんともすることができない。
ピンポンして、家の人の事情を説明して・・・も、考えたけど
あれこれと、もめごとになっても困るし。
かと言ってこのまま何もしなければ

仔ガモはすぐに全滅してしまう。

さて、困った。
どぅしよう??
勇気を出して、ピンポンするか??
いや、それで逆に親子が危険な目にあっても・・・
悶々と悩む中で思いついたのが

あ、そだ!【野鳥センター】に電話しよう!

最初は県のほうに電話したけれど、
どうも面倒くさそうな返事だったので【野鳥センター】に。

野鳥センターのほうも最初は、
【こればかりは自然だから仕方ない】
【他の場所でも、同じような運命の仔もいるだろうし】
【母カモがバカだったんだねぇ・・・】
な感じだったけれど
状況を説明していくうちに、仔カモたちの置かれている悪環境を把握してもらい
ようやく
【ちょうど今日、県庁に行く日だから、ついでに様子を見てくる】という返事。

電話であれこれ、だいぶ時間がかかったけれど
やはり、対個人でなんとかしようとするより
それなりの施設の人が入ってもらえると、助かる。

その日のうちに、4つある池の全てに板のスロープを入れてもらい
10羽いた仔ガモが5羽に減ってしまったところで、ようやく救助。

その後は、1羽もかけることなく無事に成長を続け・・・。

いつしか
ふわふわした仔ガモの可愛さもどこかへ消え・・・

ここにいるのはこの親子だけ。
池の中に飛び込めば、外敵に襲われる心配もない。
池の中、口を開けて泳げば勝手に「ごはん」が入ってくる!

いつしか、すっかり
鴨の顔になったなぁ。

あの、ふわふわの可愛さはどこへ(泣)

そんな2019年の夏も終わり、
鴨の親子もどこかへ行ってしまった。

こんな好条件の場所で育った仔ガモたちが、
また、次の仔ガモを育てに戻ってくることを期待していたのだけど。

2020年(今年)、すべての池を埋め立て
住宅地として販売する、という噂。

 

 

 

 

できるなら・・・反対したい。

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