動物介護活動(アニマル・アシステッド・アクティビティー)
これは、動物が人間の心に多大な影響を与えることができる。ということで今、人間の社会で実施されているもの。
最近では動物介在教育(アニマル・アシステッド・エデュケーション)も新しく注目されていて、
国際的にはこれらを総称したのが
Animal Assisted Interraction もしくは Intervention(動物介在/介入)

よくアニマル・セラピー(Animal Therapy)っていう言葉を聞くけれど
これは少し、正確な表現じゃないんだって。
「これらはいったい何のことじゃ?」って言うと、ね
人間の医療や福祉の現場に、ボクたち動物も参加させてもらえる。
という事なんだけど、そこにはふたつの形態があって
最初の「動物介在療法」はね、
明確な治療目的を持ってボクたち動物と一緒に、患者(対象者)の治療や改善経過を記録しながら行うもの
次の「動物介在活動」は
子供や高齢者、病気や障害を持つ人を対象にして、彼らの生活の質を向上させることを目的で
ボクたち動物に触れ合ったり、一緒に遊んだりするいわゆる「レクリエーション的な活動」のこと。
動物介在療法のような、改善目的とか記録は必要としないけれど、でもボクたちと触れ合った結果として
寝たきりだった高齢者の人が、車いすに乗って生活できるようになったり
表情が豊かになったり、会話が増えたり
ボクたちが大活躍した報告も多いんだ

といっても、犬の活躍がほとんどだけどねー
とはいえ。
療法にしても、活動にしても共通した約束ごとがあるんだ。
それはまず「癒し」の正体になるヒトと動物の本来の関係に基づいた基準を決めておくこと。
ちょっと難しい言い方だけど
ヒトと接する現場で、ボクたち動物が本当に良い影響を与え、本来のチカラを発揮するためには、どんな場面でも楽しい気分になれる性格(性質)の子じゃなきゃダメなんだ。
ボクたちを見守ってくれる人間たちの言うことを、ちゃんと聞ける子
それが最低条件。
たとえどんなに「オスワリ」や「フセ」が上手に出来ても、落ち着きがなかったり、人見知りしちゃう子たちは、このお仕事には向いてない。
だって、
ひょぃ。と無造作に差しのべられた手を驚き、怖がって噛みついちゃったり、ひっかいちゃったりしたら大変だもんね。
だからこれは絶対のお約束ごと。
それプラス
医療や福祉の現場のお手伝いをする動物は、感染症などのリスクがないように
健康診断や予防接種、皮膚や被毛のお手入れがしっかりされている子じゃなきゃダメ
だからどんなに珍しくて、どんなに可愛くても「野生種(動物)」って呼ばれている子たちも参加できない。
たとえ見た目はどんなに可愛くて、どんなに大人しい子でもヒトと動物との「共通感染症」の危険がいっぱいだし
どんなにヒトの手に慣れているからと言ってもふとしたきっかけで、びっくりして驚き、興奮してパニックになってしまうとヒトの手で抑えるのは困難になっちゃうから、ね。

パニックになった動物の力はそれは大きなものなんだ。
こんな可愛い子でもね!
ボクたち動物は結構、「ストレス」を感じやすいんだ。
だから、飼い主以外の他の人間と「ふれあう」活動は人間の都合や要求を優先するのではなくボクたちの性格にあった条件の中で行わなければ

ヒトと動物、どちらもツラくなっちゃう結果に。
こうした活動をする前に人間たちは、いろんなお勉強や教育を受けて、事前の準備をいっぱいしてくれるし、ボクたちも
人間のお手伝いをするときはその前にいろんな検査や訓練を受けたり。
動物も人間も、みんなが楽しく過ごせるために、頑張ってるんだ。

人間と、ボクたち動物が助け合っていける世界って、本当に素敵だよね。

ボクたちは、おかーちゃん、ばぁば、じぃじ以外の人間が怖し、
触られるのが大嫌いだから人間の社会での活躍は無理だけど、ね。
参考文献:愛玩動物飼養管理士テキスト2級-1
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