実験動物・食用動物・現代的動物虐待・・・

2度の大きな戦争を経て、ヒトが生きていくのも困難な時代。

1822年 マーチン法の設立
1824年 動物虐待防止協会の設立

その後長い歴史を持つイギリスの動物愛護運動も、1920年から1960年ごろまで停滞。

 

動物に対する親切心や同情心はセンチメンタルなものと受け取られる傾向があったの。

 

伝統ある「王立動物虐待防止協会」も社会的な地位の確立後は、当初からの「キツネ狩り反対運動」も形だけのものになってしまい、動物愛護運動は捨て犬や捨て猫を収容するだけに。

(2004年9月:イギリス議会でキツネ狩り禁止法が可決)

 

第二次世界大戦後。

動物虐待は社会のシステム-社会を支える産業-の中に組み込まれ、組織的かつ、大規模に行われるようになってしまった。

しかもその虐待(システム)はほとんどの人の目に触れることは、なかったんだ。

 

ふれなかった。というより見えていても「問題」と考えられていなかった。

って言うべきなのか、な。

医学や製薬産業の発展のためには実験動物が多少、犠牲になってしまうのは仕方がない。

畜産の生産量をあげるためには飼育環境が多少、窮屈でもかまわない。

「無意識の世論」が問題を覆い隠していたんだろうね。

 

でも、ね。

 

産業が巨大化して発展が急速になると、無意味で無駄な動物の犠牲が人々の許容範囲を超え、いろんな議論の中で動物虐待をめぐる事態は少しずつだけど改善されていったんだ。

 

〇 実験動物 〇

第二次世界大戦後の1940年代の後半。
科学の研究が盛んになって動物実験も増加

1990年代には、世界で科学実験に使われた動物の数は1年でおよそ 2億2500万匹。

〇 外科手術の習熟や病気の治療の研究。
〇 ワクチンや抗体の製造。
〇 高校や大学での「生物的教育」
〇 製品の安全性の検査
〇 有害物質の有害範囲の決定
〇 新薬の効果・副作用の検証

などなど。

 

1940年
アメリカでは連邦政府が、ガンや心臓血管疾病などの研究に資金を投じ始めたことによって、実験動物の需要がさらに増大。

当時、アメリカの動物保護施設の多くは動物愛護団体が運営していて、捨て犬や捨て猫に新しい飼い主を探す努力をしていたけれど、それでも半数は引き取り手がなくて処分・・・しなきゃいけなかった。

 

それで1948年以降にアメリカ各州は、「動物愛護運動の一環」として

動物保護施設に収容した「犬や猫」を実験動物として引き渡すことを求める法律を作ってしまったんだ。

 

宇宙-sora-
宇宙-sora-

なんてこったい

 

動物を使った主な実験には
日常の生活で人の目の中に入る可能性のある化粧品などの製品が、どの程度有害があるかどうか?を調べる方法としてウサギの目に濃縮液を注入する「ドレイズ・テスト」っていうのがあるんだけれど、実はこの実験で多くのウサギさんが失明。

 

 

実はね、日本では今でもまだ

カラフルで可愛い化粧品(コスメ)
香のよいシャンプー
肌をしっとりとさせる化粧水

その開発のために多くの動物たちが、激しい苦痛を伴う実験に使われ続けているんだ。

 

EUや多くの地域で新しい化粧品を開発するための動物実験は次々と廃止されているのに、日本は、実験を規制するための審議すら、始められていないんだって。

自分たちの身体に使ったり、入れたりするモノの「安全」を求めること。

それはしごく、当たり前のことなんだけど

 

 

化粧品だけじゃなくていろんな医薬品や、薬品、スーパーに並んでいるような「化学物質」や「添加物」を使った多くの食品。

みんな動物を使った「安全性試験(実験)」を経て市場に出てきてるんだ。

 

ウサギだけじゃなくモルモット、ネズミ、サル、イヌにネコ・・・

 

本当にいろんな動物たちが人間の「安全」のために日々実験に使われて

そして

実験が終わったからって健康な体に戻してもらうこともできずそのまま殺されて

最期はゴミのように廃棄されちゃう。

 

関係者でなければ目に見えないし、声に出さなければきっと、誰も考えないだろうけれど、でもこれは決して目をそむけちゃいけない現実。

 

検索すると、いろんな「実験動物」の写真が出てくるけれど、どれも惨すぎて

載せられなかった。

 

それでもね。ここ30年で世界では化粧品に限ってだけど

 

宇宙-sora-
宇宙-sora-

「美しさのための犠牲はいらなーーい!」

 

という声が大きくなって粧品のために動物実験をしない!」その選択が当たり前に。

例えば、2013年3月にEU加盟国の28か国では、化粧品のための動物実験動物実験をしてた成分を含んだ化粧品の販売・輸入が法律で禁止。

同様に、インドやイスラエルでも禁止に。

ニュージーランドは輸入規制はなかったけれど、それでも化粧品のための動物実験は禁止された。

韓国、トルコでは部分的に禁止。

アルゼンチンやオーストラリア
ブラジル
カナダ
アメリカ
台湾・・・

多くの地域や国で実験を禁止するための法案審議が次々と進められているのに

先進国ではここ日本だけがまだ!動物実験を規制する審議すら行われていないなんて

 

なんだか 悲しいよね。

 

今。

動物実験の基本理念として 「3R」 というのが提唱されてるんだ。
3Rの原則ってね

実験手技を洗練させて、動物が被る苦痛を減らす事 (Refinement)
動物を使用しないですむ実験法に置き換える事 (Replacement)
研究に供する動物の数を減らす事 (Reduction)

この頭文字の「R」をとって 3Rの原則っていうんだけれど
最近ではここに「責任(Responsibility)」が加えられて
「4R」として提唱され始めてるんだ。

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○ 食用動物 ○

アメリカだけでも毎年およそ

○ 33億羽の食用肉の若鶏(ブロイラー)
○ 8500万頭のブタ
○ 1億1200万頭の肉牛
○ 900万頭のヒツジ

食用として命を失い

○ 1100万頭の乳牛の「牛乳」 
○ 2億8000万羽のニワトリの卵

が消費されている。

 

 

畜産業はいかにしてお肉や卵を大量に、しかも安く提供できるか?

そんな努力をしているけれど、科学技術を応用した「集約畜産」と呼ばれているものは、一見すると近代的で環境も清潔にしているように見えていたりするけれど、これは動物たちに苦痛を与えていると指摘もあるんだ。

たとえば採卵鶏は雛がお互いの体をつついて傷をつけ合わないように。あるいは、ご飯のハネこぼしをなくすために

上側のクチバシを、下側のクチバシよりやや短めにするために専用の器具で切ったり、身動きがとれないくらいぎゅうぎゅぅとスペースに押し込んでいる超過密飼育(バタリー養鶏)は、採卵鶏に苦痛をあたえるよね?って、問題に。


提供元:ぱくたそ 生まれたばかりのひよこたち

 

近年では、その苦痛を緩和できるように改善が進められているけれど。

現在では、いくら食べられてしまう動物であっても、ただ生産効率を追求するだけでなく、倫理的な扱いが求められていて、畜産業の現場において動物に苦痛を与えないための研究、技術開発、愛護精神の普及が図られているんだ。

快適な環境を整備してあげることで、食べられちゃう動物たちのストレスは軽減されて、生産性が高まるっていう報告もあるんだって。

 

動物愛護を叫びながらお肉を食べることに、ものすごい矛盾を感じる今日このごろ。

 

とはいえ、ボクたちが生きるために犠牲となって差し出してくれた「命」だから

せめて目の前に差し出された「お肉」にはちゃんと「ありがとう」って気持ちで「いただきます」って言って

 

どんなにお腹がいっぱいになっても残さず食べてあげるんだ。

 

 

それが命を差し出してくれた彼らへの、せめてもの報い・・・だよ、ね。(たぶん)

 

参考文献:愛玩動物飼養管理士テキスト2級-1

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