種差別にあふれる世界から【動物の解放】へ

種差別っていうのはね、ヒト以外の生物に対する「差別」のこと。

この言葉は1973年に、心理学者のリチャード・ライダーが作ったもので、その後

オーストラリア・メルボルン出身の哲学者で、倫理学者で
現在ではアメリカのプリンストン大学・生命倫理学教授【ピーター・シンガー】によって1975年に書かれた【動物の解放】という書籍で使われて広く知られるようになると、今日まで使われるようになったんだ。

 

この本は現在では【動物権運動のバイブル】って、呼ばれているの。

 

【動物の解放】。これは「動物の権利運動」の最大の課題だと想う。

 

今、勉強しているのはボクたち「愛玩動物」って言われるいわゆる「ペットとの暮らし方」がメインだから、愛玩動物飼養管理士のテキストの中では

ピーター・シンガーという人が1975年に「動物の解放」っていう書籍を出版するとそれは今、「動物権運動」のバイブルになっている。ピーター・シンガーはこの書籍の中で動物権運動を1960年代のアメリカの人種差別の撤廃運動、そして女性解放運動に続く「解放運動」の流れの中に位置づけた。

【動物の解放】の中で ピーター・シンガーが言うには「私たちは解放運動も女性解放で最後に来たと思った。でもまだ差別されているものがあった。それが動物だ。

差別というものは、今まで当然のこととして行ってきたことを
れが差別である」と指摘されるまでは気づかない。

我々は、当然のコトとしてほかの種の動物を一方的に利用してきたがそれは、道徳的に反する行為である。私たちは、動物に対する態度を完全に変えなければならない」

ピーター・シンガーのこの思想は主として、ジェレミー・ベンサムの功利主義思想に基づいたもので功利主義の平等の理論ではすべて「生-いのち-」のあるものの利益はほかのものの利益と同じように考慮されなければならない。

これで終わっているんだ。それはたった25行。

でも、ピーター・シンガーの【動物の解放】をちゃんと把握しようとするとそれは、「動物がかわいそうだから」とか「動物を苦しめないで」とか、感情に流されるまま、感情だけを押し付けるように乱暴に書くことはできない本当に難しい「問題」なんだ。

ボクは多分。
ピーター・シンガーが言おうとしている事

 

ちゃんと把握できないかもしれない。

 

 

【動物の解放】

現在、ヨーロッパやアメリカ、アジア、世界各国で「動物の権利運動」が行われているけれど

【動物の権利運動】っていうのは「人間の利益のために、動物を利用・搾取する制度」を批判しているもので、それは「どういうことか?」って具体的に言えば

 

身動きもとれないような狭い場所に動物を集めて、ぎゅうぎゅうな状態の中で育てそして「お肉の塊」にしてしまう大規模な集約式畜産制度、つまり 工場畜産

新しい化粧品やコスメ、薬などの新製品開発などのための 動物実験

それから、今はあまり見かけなくなったけれど、動物の毛皮を利用した服や装飾品の数々

ペットショップでの生体の販売や動物園や水族館、サーカスなどでの動物を利用した興行

闘牛や闘鶏・・・

あと。

人間の立場だけを押し付けて
農作物が荒らされる!とか 農作物を食べられちゃう!とか

 

人間の不利益になるモノは簡単に「邪魔」と判断【害獣】と呼び殺処分しちゃうこと

 

 

たとえば。

ペットショップで売られている子たちだって、優しい家族が見つかれば幸せだけれど

誰からも「必要」とされなかったら?

 

貰われていった先で「やっぱりこの仔、手におえないからいらない」って

捨てられちゃう子が行く先は?

 

これ、どれをとっても、動物たちが置かれている立場ってつねに人間が優位であって

動物たちにとっては、理由も解らずただただ苦痛の中で「殺害」されちゃうものなんだよね。

 

20世紀以降の科学技術の発展で、大規模な畜産や動物実験が行われるようになったり、動物たちが人間の都合のいいように扱われていくとそれまで以上に

動物の受ける苦痛の量も質も増えていっちゃったんだ。

 

 

ピーター・シンガーは

動物は、人間との関係や人間の好みに関わらず道徳的に配慮されるべきである。

そう言って、ボクたち猫や犬だけでなく

ウシやブタ、ニワトリ、普段、食べている「家畜」や「家禽」、マウスやモルモット。
実験室で扱われているネズミたち。

彼らもボクたちと同じように道徳的な配慮の対象になるんだ!って、動物の権利運動で主張しているんだ。

 

ヒトがヒトを殺しちゃいけない。って、それは当たり前の話でしょ。

ただそれを、動物にも求めているものなんだ。

 

でもね。ここで矛盾が生まれちゃう。

 

ボクたちはお肉を食べるし、お薬だって飲む。

 

それは動物の「苦痛」の上で成り立っていてボクたちは、そんな彼らの犠牲の上で生かされている。

それは否定することの出来ない事実。

 

ピーター・シンガーが【解放】という言葉を使った理由解放という名をつけることで、その他の解放運動・・・

例えば
人種差別解放、女性解放。

それらと同列に動物解放運動を位置づけ動物の権利の主張のために動物解放運動を促進させることだったんだ。

 

動物解放運動の課題

でも「動物解放運動」は、他の解放運動に比べて大きな問題がいっぱいあって・・・

 

まずボクたち動物は言葉をしゃべることができない。

喋ることが出来ないから、組織的に抵抗することが出来ないんだ。

 

宇宙-sora-
宇宙-sora-

頑張れば、みんなで集まって牙をむき出して、威嚇することはできるかもだけど

 

 

もし、人種差別の解放運動で黒人が、女性が声を出して立ち上がることがなかったなら、今のような平等な権利を得るためには、もっともっと時間がかかったかもしれない。

(今だってまだ少なからずの差別はあるけれど)

そう、考えれば言葉を出すことのできない動物たちが「権利を主張」するのは、言葉を話すことのできる「誰か」が代弁しなければ、かなり難しい事なんだ。

 

そして、動物解放運動を進めていくに従ってさらに困難なことは

その代弁者でさえも動物への抑圧に関与していてしかも、そのことを知っている。

ということ。

 

何度も言うけれど、どんなに立派な事を言って動物たちに平等を!」と言っていても、ボクたちは

「お肉」を食べる。
「薬」を飲む。

 

論理的に、動物たちの置かれている立場と人間の立場を対比させれば、その問題点がハッキリしてくる。

 

ピーター・シンガーは、
動物解放運動のためには自己の損失を顧みず、他者の利益を図るような利他的な心が大事だ。

そう言っているんだ。

 

だって、ね。
人間がどれだけ動物を虐待したとしても、人間にとって不都合なことや不利益な事って、なにもない。

不利益な事の全部を、動物たちが被ることになるんだ。

 

こうした動物の虐待が続くのは無関心でいる。ということより「無知」ということが問題なんだ。

そして、無知であるがゆえに「無関心」な事。

 

どんな場所で、どのようにして、ウシやブタが飼育されているのか。

 

それは決して思い描いているような

広い牧場の中、太陽の下で穏やかに・・・という世界ではない。

 

狭く、薄暗い部屋でぎゅうぎゅうに押しこめられ、太陽の光を浴びることもなく、ただただ、と殺される日を静かに待つ。

 

消費者の目にはあまり触れないように、見えないように。
巧妙に隠された環境の中にボクたちは居て、今の時代

こうした情報が ぽつら、ぽつら と入ってくるけれど
基本は無知で、無知であるが故に無関心

ボクたちは、スーパーやレストランで並ぶお肉や卵がどんな生産工程を経てきているのか?

それを考えようとはしない。

ここで最初に出てきた【種差別】という問題。

【ヒト】と【それ以外の動物】という種が違うという理由のみでの差別のこと。

 

家畜
実験動物
動物園の動物
殺処分、猟

 

・・・殺されちゃう子たち。これらの動物虐待のすべての根底にあるものは「種差別」からくるもの。

 

ピーター・シンガーは、動物たち「生命」に対する道徳的配慮は「種」や「知性」に依存するのではなく「生命が苦しむかどうか?」「その能力があるかどうか?」そこで判断すべきと言っているんだ。

種における差別を撤廃して、動物たちを解放するべきだ。

 

 

ピーター・シンガーは『動物の解放』で動物に関して

○動物に苦痛を与え殺害することによって成り立つ肉食という慣習を放棄し
 菜食主義者になるべきである。
○毛皮製品や開発に動物実験が用いられた化粧品などの不買運動を行うべきである。
○研究の場における動物実験について厳密な規制を実施すべきである。

そう主張してるんだけれど、それで生計を立てている人もいる。

あ。別に「化粧品」がなくてもボクたちは困らないけれどね。

 

それでもお薬を一つ「開発」するために、いったいどれだけのネズミさんたちが犠牲になっているだろう。

なんか、ボクも何が言いたいのか解らなくなっちゃったけれど、つまり何が言いたいのかっていえば

人間だけがエライわけじゃない。

人間だけを優位に考えちゃいけない。

この地球に住むモノみんなが、同じように平等でなければならない

 

というのがピーター・シンガーの言う【動物の解放】なんだ

 

と、ボクは思うんだ。

 

人間は結局、他の「動物」が居なきゃ、生きていけない。

人間は他の「動物」によって生かされているのだ。

 

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