暴力をふるうことだけが「動物虐待」ではないのです。
もしかしたら。
あなたも、知らず知らずのうちに、自分の大切な家族を「虐待」しているかもしれません。
ちゃんとご飯をあげてますか?
ちゃんと毎日、おトイレを綺麗に掃除してあげてますか?
「飼育放棄」をすることもまた「虐待」になるのです。
あなたが今、「家族」として迎えようとしている小さな「命」を
最期まで見る覚悟はありますか?
一度、家族として迎えたら、その小さな命を最期まで護ってあげてください。
決して途中で、手放すことのないように。
身勝手な理由で手放すこともまた、「虐待」なのです。
そして。
「虐待」すると厳しい罰則があるということも、覚えておいてください。
この記事では、
どんなことが「虐待」になるのか。
「虐待」したらどんな厳しい罰則があるか?
お伝えします。
新しい家族を迎える前に、是非、読んでください。
動物虐待とは
動物虐待の定義
動物虐待とは、動物に【心身・肉体的苦痛】【精神的苦痛】【不必要な苦痛やストレスを与える事】である。
【虐待】の考え方には二通りあるんだよ
ひとつめの虐待
「やってはいけないこと」
「やらせてはいけないこと」
つまり積極的、意図的なモノ。
やってはいけないこと
○ 殴る、蹴る、モノをぶつける、熱湯をかける、動物同士で闘わせる、矢を射る・・・などなど、身体に外傷を負わせること、またその恐れがある行為。つまり【暴力】をふるうこと。
○ 大きな声で怒鳴ったり、必要以上に追いかけまわしたり、怯えさせて心理的に恐怖を与えること。
やらせてはいけないこと
○ 休まず働かせて酷使すること。
これは誰が見ても明確に【虐待!】って、わかってもらえるよね
それ以外に、気づかずにやってしまっている【虐待】もある。
実はこれが問題なんだ・・・。
ねぇねぇっ。
病院へ連れて行こうとして
嫌がるボクたちをしつこぉく追いかけまわすのも
虐待???
んなわけなかろ!
具合が悪いんだから、
おとなしくつかまって、ちゃんと診察してもらえ!
ふたつめの虐待
やらなければならないことを、やらない
やらなければならないことをやらない【ネグレクト】
つまり【飼育放棄】
たとえば
○ 健康管理をしない。病気になっても病院へ連れて行かないで放置。
○ 面倒をみきれないくらいの【多頭飼育】
○ 必要な給餌や給水を怠る【飼育放棄(ネグレクト)】(お皿もちゃんと綺麗にしなきゃだよ!)
○ 雨風に晒された空の下で短い鎖につながれて、温かい寝床を用意してもらえず、満足に動くこともできない【劣悪な環境での飼育】
意図的な【動物虐待】
つまり-残虐な殺傷-はだれが見てもすぐに「虐待」ってわかるから通報されたり
ニュースになったりするけれど、
実は、必要なお世話をしない、しているつもりでもできていない【ネグレクト】。
こっちのほうがもっと身近に、
もっとも多く起きている深刻な【動物虐待】なの。
自分では「ちゃんと可愛がっている」と思っていて、それが【ネグレクト=虐待】と認識してないヒトが多いから、
病気になっても治療もしてあげず放置したり、
十分なご飯をあげないからガリガリだったり、
おトイレを綺麗に掃除してあげなかったり・・・。
あるいは、
狭いゲージの中に閉じ込めたままにして
汚れた「被毛」の手入れもしてあげない。
夏の暑い日も、冬の寒い日も、
気温も雨風も厳しい空の下に避ける場所もない状態で、
満足なお散歩にも連れて行かず、短い鎖で繋ぎっぱなし・・・。
傍から見れば「虐待」だけど、
育てている人は自分なりに「可愛がっている」つもりでいるから
それを「虐待」なんて思っていない。
とても厄介な「虐待」。
そういう人。
実はご近所でも、いたりするかもね。
もし、お話しできるようだったら、その人にさりげなく
「こうしてあげたほうが、この子はもっと幸せになるよ」
って、お話してあげてね。
でも、そうかなーって思っても
自分で直接その人に「そぅなんじゃない?」って言えないなぁ~って思ったら
地域の「愛護団体」さんとかに協力してもらったり
警察に相談してあげてね。
見て見ぬふりをするのも「虐待」だから・・・
一般家庭でありがちな【ネグレクト】(虐待)
飼い主さんは、昔からそういう育て方をしてきたし、
それが「普通のことでしょ?」と思っていても、
実は立派な【虐待】なんだ。
でもね。もし自分がその仔の立場だったら? と考えてみて。
そんなことされたら、つらいでしょ。
そんな場所で生きていくなんて、ツラいでしょ。
自分がされてツライなぁ。と思ったら、
それは【虐待】なんだ、って思ってね。
知らず知らずの【虐待】でも、
罰則が科せられたりするから気を付けてね
ご飯をちゃんとあげられず、骨が出るほど痩せさせてしまうのは、あきらかに「虐待」だけど
実は、ご飯をあげすぎて、必要以上に太らせ、不健康にさせてしまうのも「虐待」だったりします。
ご飯をねだられ「かわいいから」と要求されるままに、
「ごはん」や「おやつ」をあげたりせず、ちゃんと分量と時間を決めて食べさせましょう。
そういう、おかーちゃんも気をつけてね!
(おねだりするボクが言うことでもないけど)
き、気をつけます~;
とはいえ、可愛い顔でおねだりされちゃうと、ついつい甘やかしちゃうのよね・・・
病気になったときに「お金ないしなー」って、
なかったことにしちゃうのも、虐待になっちゃうからね
知らず知らずでも「虐待」してしまったら罰則があるよ
覚えておきたい違反内容(罰則)
これは、改正前の罰則です。
2018年。
【愛玩動物飼養管理士】の資格を取得するために学んだ翌年には、下図のように改正されました。
改正後がこちら。
赤字の部分が、改正されたとこ。
かなり厳しくなったよ
44条1項は 5年以下の懲役または500万円以下の罰金になりました。
44条2項は 1年以下の懲役(追加)または100万円以下の罰金になりました。
44条3項は 1年以下の懲役(追加)または100万円以下の罰金になりました。
動物愛護管理法:参照
それだけ、自分の欲のために残酷な「虐待」をする人が増えたということ。
知らず知らずに「虐待」している人がいるということ。
自分では、可愛がっているつもりでも
実はそれが【虐待している】とみなされてしまうことも。
今一度、あなたの大切な家族と向き合ってみてください。
ちゃんと、ご飯あげてますか?
逆に、あげすぎてませんか?
おトイレはいつも綺麗ですか?
安心して、眠れる場所はありますか?
過ごしやすい環境を作ってあげていますか?
ちゃんと、お世話できていますか?
自分では、そんなつもりじゃなかったとしても
知らずにやっていたことだったとしても
その子たちが「苦痛」と感じていたら
周囲が【虐待】してるよねーってなったら
厳しい【罰則】が待っています。
(参考文献:愛玩動物飼養管理士テキスト2級-1)