愛玩動物飼養管理士:課題報告問題集で解答を間違えた設問
こっそり。
テキストを読んでも私が間違えた問題7問について教えちゃいます。
今も同じように設問されているかは解らないので、
課題報告問題集の通りの「正誤選択」ではなく、
解答を間違えた設問に関して、正しくなる記述で書いておきます。
テキストを読んでも間違えた問題
その1:飼養・保管に関する基準
「動物の愛護及び管理に関する法律」(旧:動物の保護及び管理に関する法律も含む)に基づいて制定された「動物の飼養及び保管に関する基準」に関する記述について。
① この基準は法律的な拘束力はなく、罰則規定もない。
② 「産業動物の飼養及び保管に関する基準」も、環境大臣によって定められることとされている。
③ 人と動物とのふれあいや客寄せを目的に飼養保管される動物は、展示動物の中の「ふれあい動物」に該当し、「展示動物の飼養管理及び保管に関する基準」が適用され、「伴侶動物の飼養及び保管に関する基準」という基準は存在しない。
④ 飼養保管基準は、動物取扱業者だけではなく、一般の飼い主も含むすべての所有者・占有者を対象としている。
⑤ 学校・幼稚園・福祉施設などで生態観察あるいは情操教育のために飼養される哺乳類・鳥類・爬虫類について、その飼養施設の管理者は、飼養目的や施設・設備・飼養保管に携わる者の能力や条件に合った動物種を選ぶようにするものとされている。
その2:第二種取扱業について
「動物の愛護及び管理に関する法律」の「第二種動物取扱業」に関する記述について。
① 動物の譲渡・保管・貸出・訓練・展示、そのほか環境省令に定める取り扱いを業として行う者で、そこに「営利性」を有する場合は、第二種ではなく「第一種動物取扱業」になる。
② 公園などでの非営利の展示は、第二種動物取扱業の届け出の対象に該当する。
③ 第二種動物取扱業者の飼養施設は、「人と住居部分と区別できる飼養施設を有する」場合に限られ、「飼養のために部屋を設ける」場合も「人と居住部分とを区別できる飼養施設を有する場合」に限られる。
④ 営利を目的としていない第二種動物取扱業者は、その飼養施設に関し、逸走の防止・清潔な飼養環境の確保・騒音防止などの措置について考慮する必要がある。
⑤ 第二種動物取扱業者は、事業所ごとに1名以上の常勤職員を専属の動物取扱責任者として配置する必要はない。(配置が必要なのは「第一種動物取扱業」)
その3:特定動物について
「動物愛護及び管理に関する法律」に基づき「特定動物」とされているもの。
正直、これ覚えるの 大変・・・。
ちなみに、私が受験したときの設問の中のリストの中で「?」だったのが【ニホンザル】と【ツシマヤマネコ】。
リストの中にこの名前がないんです。
ただ、「特定動物」の定義を理解していれば、解った問題かもです。
ニホンザルは、「おながざる科マカカ属(マカク属)全種(特定外来生物であるタイワンザル、カニクイザル、アカゲザルを除く。)」に分類され、【特定動物】に。
ツシマヤマネコは特定動物に指定されていませんでした。
その4:罰則について
「動物の愛護及び管理に関する法律」の罰則について
これは、受験後に法律が改正されています。
① 不適切な多頭飼育者が措置命令に違反した場合の罰則は、50万円以下の罰金。
② 無許可で特定動物を飼養・保管した者は、6か月以下の懲役または100万円以下の罰金。
③ 愛護動物を虐待した者は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金。
④ 愛護動物をみだりに殺傷する行為をした場合、5年以下の懲役または500万円以下の罰金。
法律の中で2番目に重く、一番重いのは法人で特定動物の無許可飼育の5,000万円以下の罰金。
⑤ 登録を受けないで「第一種動物取扱業」を営んだ者は、100万円以下の罰金。
その5:呼吸と血液の流れについて
酸素の取り込み・血液の流れ・心臓について
① 哺乳類が空気中から酸素を取り込み、不要になった二酸化炭素を空気中に放出する仕組みを「外呼吸」という。
② 外呼吸により肺胞に取り込まれた酸素は、赤血球中の「ヘモグロビン」と結合して全身の組織に供給される。
③ 哺乳類の心臓の左心房から送り出された血液は、全身をまわって最初に右心房にもどる。
④ 脊椎動物の心臓は、(脊椎動物:魚類・鳥類・哺乳(ほにゅう)類など、脊椎を体の中心の軸とする動物)一様に2心房2心室ではない。
魚類:1心房1心室
両生類:2心房1心室
爬虫類:2心房・不完全な2心室
鳥類・哺乳類:2心房2心室
⑤ 一般に、安静時の心拍数は大型動物よりも小型動物のほうが多い。
その6:感染防御能について
① 抗体の多くは、その抗体を生体内で作らせた微生物(抗原)と特異的に結合し、その微生物の感染を防御する働きを持っている。
② 免疫グロブリンにはいくつかの種類があるが、そのほとんどは分娩後の初乳を介して移行する。
(人や猿では妊娠中に胎盤を通過して胎児に移行できるものもある)
③ 抗原抗体反応を起こす抗原は、細菌やウイルスなどの微生物、鶏卵などの食品に含まれる。
④ 母親から子犬や仔猫に移行した抗体(移行抗体)は、生後2~3か月で子犬や仔猫から消失し始め、感染しやすくなる。
⑤ 細胞の中に寄生する性質を持つウイルスや、一部の細菌に対しては、リンパ球に担われている「細胞性免疫」が感染防御の役割を果たす。
その7:学習について
① 「しつけ」のほとんどは、条件付けを用いた学習である。
② 犬が後肢で立って歩くのが困難なのは、犬が人間に比べ格段に能力が低いからではない。また、学習するから「賢い」というものでもなく、生得的な行動を根本から変えることもないし、変えさせることもできない。
③ 人間を含む動物の個体が、特定の環境条件に合わせて行動するパターンを獲得したり、変形させることを、動物行動学では「学習」と定義する。
④ 学習能力には限界があり、条件付けしても出来ること、出来ないことがある。とくに、生得的な行動の変形は学習の限界と言われている。
⑤ 野生動物であっても、行動のレパートリーは、環境の条件に合わせてパターンを獲得したり変形させるなど行動を学習する。
それ以外は、テキストを!
この7問だけが、テキストを読んでも、ネットで調べても間違えた問題です。
罰則については、令和4年時点でのものを書きましたが、取得後に改正されたりするので注意が必要です。
今読めば、解る問題も、
なんかやたら難しい文章で書いてあったりするから、
その時は、ちんぷんかんぷんだったんでしょうね。
とくに「学習」については、今読んでも、かなりこんがらがります。
この7問以外は、テキストを読めば私でも解った問題ですので(笑)
ふぁいとっ!