猫って言えば
なんと言ってもその【目】が魅力的。
縦長の瞳孔
奥でキラキラと光る眼球
それが苦手。というヒトもいるけれど。
猫の瞳孔は、光にとても敏感
暗闇で動く獲物を捕らえることに特化した猫の「目-瞳孔-」は、
暗い場所では大きくなり、明るい場所ではものすごく細くなるんだ。
ボクたち猫の「瞳孔」は最大で眼の90%まで広がり
強い陽光の下では眼を保護するためにほとんど閉じた状態に。
そうすることで、網膜に届く光の量を調節してるんだ。
瞳孔を調節することで、暗闇での活動が可能に。
猫の目
角膜があって、虹彩があって
水晶体、硝子体、網膜・・・
目の基本構造は、猫もヒトも犬もほぼ一緒。
猫の【静止視力】は、ヒトのおよそ1/10程度で0.1から0.2ほどって言われているの。
猫の目の水晶体は暗い中で光を集めるために大きいからピントの調整が上手にできないから、周囲は全体的にボヤけて見えて、輪郭もはっきりしない感じ。
近づいてくる物体を視覚だけで認識しようとすると、かなり近くまで接近しないと認識できないんだ。
でもね、視力が悪いと言っても
ボクたちは音やニオイで総合的に判断しているから、特に問題ないんだよ
だから初めての場所や初めてのモノを見るときは、記憶の中に情報がない「音」や「ニオイ」などに頼れないから、おかーちゃんが「これ、安全だよ」って言うモノでもボクたち【猫】は、端から慎重に、ゆっくりゆっくり、ゆーーーっくり。確認することが多いんだ。
だけど
動くものを認識する「動体視力」は人よりもはるかに優れていて、視線を外すことなくジッっと視線で追いかけることができるんだ。
これは、野生で生きていたころ素早く動く小さな獲物を捕らえるために備わった能力なんだよ。
猫の目が暗闇で輝く正体
暗闇でモノを見る力にも優れているのは、
ヒトは角膜から届く尾光を「網膜」で吸収しちゃうけど
ボクたち「猫」は、網膜と脈絡膜の間にヒトや犬にはない【タペタム】って構造を持っていて、光を取り入れやすく、また、光の明暗を感じる視細胞を多く持っているからで、ヒトが必要とする光の量の6分の1程度の明るさでも物体を認識できるんだ。
つまり、
網膜内にあって明暗や動きを感知する杆状体(かんじょうたい)の数がヒトよりはるかに多いから、薄暗がりの中でも対象の動きをとらえる能力にきわめて優れているんだよ。
ちなみに【タペタム】っていうのは反射板の役割があり、網膜を通り過ぎた光を再び網膜へ送り返すことによって、わずかな光でも効率よく利用できるからで、暗闇で猫の目が光るのは、この【タペタム】が光を反射しているからなんだ。
タペタムはヒトにはないけど、
実は、犬やライオン、牛、クジラ類など多くの哺乳類も持っているんだよ。
色にも弱い
あと猫は【光の三原色】のうち、青と緑の二色と、その混合色の黄色は認識できるけど
赤は認識できない、と人は考えているんだ。
とはいえ、緑もそんなにうまく判別することはできないかも。
それはね、網膜にある視細胞の中で色を識別する【錐状体】(すいじょうたい)という細胞が、ヒトと比べてずっと少ないかららしいんだ。
気分でも変わる「猫の目」
ボクたちの瞳孔は光の調整だけじゃなく、
その時の気分によっても変化するんだ
驚いたり、おもちゃで遊んだり、獲物を追ったり、興奮しているときの瞳孔は、大きく開き、
優しく撫でてもらって気持ちよかったり甘えたりするときの瞳孔は、すーって狭くなるんだ。
光にとても敏感な目だから
猫の写真を撮るときは、フラッシュ機能をOFFにしてね。
網膜に入り込む光の量が多すぎて、猫の目を痛めてしまう恐れがあるんだよ。