あっち向いたり、こっち向いたり。
12以上もある「筋肉」を駆使してぴくぴく、くるくる、自由自在に忙しく動く猫様の耳。
正確かつ微妙に動かすことが出来るのです。
必要に応じて、左右別々に動かすことも。
そんな猫様のお耳。
実は秘密?!がいっぱい。
この「お耳」の先の毛には名前があるって、知っていた?
猫様の「耳」のお話
目よりも「耳」!
「ヒト」の8倍にも及ぶ聴覚で、猫様は情報収集。
ボクたち「猫」は基本、耳から情報を入手しているんだ
耳の先っちょの毛
猫様の耳の先端にはフワフワとした、長さ1mmから5mmほどの小さな毛が固まって生えてます。
実はこの毛、ただの「飾り」じゃぁ、ニャイんだよ。
さてそこでクイズです!
この先っちょの毛のことを何ていうでしょう!
しんきんたーいむ!
・・・チチチチチ。
正解は・・・
房毛(ふさげ)
ボクたちの耳の先にある毛には「房毛」って名前があるんだ。
または「リンクスティップ」とも呼ぶようです。
「リンクスティップ」は、「ヤマネコの耳毛」という意味を持つ言葉なんだ
風向きを感じたり、
2万ヘルツ以上の超音波を捉えて、聞き分けるのに役立っています。
とても短い毛なのに、すごい能力があるんだねー
えっへんっ!
猫の可聴域
可聴域とは「聞こえる音の範囲」のこと。
周波数で表すと
ヒトは、20から20,000ヘルツくらい
犬は15から50,000ヘルツくらい
と、言われているんだけれど
ボクたち猫はなんと!
25から75,000ヘルツくらいでだんとつ!
高音域に対する感度は優れているんだ。
可聴領域の数値は、書籍やサイトで微妙に違っていて
このサイトで書いてある数値は「ねこ検定」を参考にしてます。
まぁだいたい、60,000から75,000ヘルツの間くらいになります。
低音域ではボクたち猫も、犬も、ヒトもあまり差はないけれど、
でもボクたち「猫」は、ヒトには聞こえない【超音波】をしっかりキャッチ!
下僕の帰宅を察知
帰宅して、玄関のドアを開けると猫様が待っていた。
そんな嬉しい経験をしたことはありませんか?
あるいは、一緒にお留守番していた猫様がふと玄関に向かうと、家族の誰かが帰宅。
それは、聴覚の優れた猫様が車の音や足音を聞きつけて先回りしているから。
アリの足音も聞こえているよ!
猫様の可聴範囲は25から75,000ヘルツ。
何もないところを「じー・・・」と見つめる猫様の姿に「ゆ・・・幽霊?」と言う人もいますが
実は、ねずみなどが発する超音波の鳴き声、
獲物が歩き回るカサカサという高周波音、
人間には聞こえない虫の羽音や小動物の足音が聞こえているのかも。
おかーちゃんたちには聞こえない音も聞き分けて、襲いかかるチャンスをうかがっているんだー
三角形のカタチをした180°回転可能な【耳介】は、左右を別々に、自由に動かすことができて、ピンっ。と立った【立ち耳】が集音アンテナの役割を果たしていてるから、音が出ている場所だけでなく、左右の耳に届く音の時間差で音源を把握できるんだ。
獲物との距離までかなりの精度で認識できちゃう僕たちの耳は、
ネズミとかの獲物の鳴き声を聞き取るために発達したんだよ
また高音域の聞き取りが得意な猫様は、女性の高い声のほうが好み。
なので、女性に懐きやすいって言われているんだ。
ちなみに房毛は、子猫のほうが長く、成長すると短くなる傾向があるんだって。
ボクの「房毛」も立派でしょ~
三角形のお耳は「耳介」
実は三角形にピンんと立つこの耳にはもぅひとつ、大事な役割があるんだよ。
それはね、
暑いとき、犬たちは口を開けて舌を出して「はぁはぁっ」って息をして体温を調整するけど
ボクたち猫は滅多に「はぁはあっ」ってしないんだ。
それは、三角形の耳【耳介】にはいっぱい毛細血管があって
毛細血管を収縮させたり拡張させたりして体温を調整できるからなんだ。
暑いときには耳介の「毛細血管」が拡張して血流が増えるから、猫様のお耳を触ると「熱く」感じます。
また、寒い時には血管が収縮して血流が減少するので「冷たく」なっちゃいます。
猫の平衡感覚
ボクたち猫の内耳にある「三半規管」などの平衡感覚器もかなり発達。
だから、タンスの上から飛び降りても、巧みにバランスを取って地上に着地することができるんだ。
このバランス感覚は、地上だけでなく、樹の上などの「立体的な環境」で生活するために適応したものなんだ。
聴覚が優れているから・・・
ボクたち猫は、電化製品などから発せられる微弱な音にストレスを感じていることも・・・。
ちなみに、
白い毛で青い目の子たちの中には、聴覚に障害を持つ子が多いんだって。
これは、遺伝的な関係があるんだ。