猫様を、健康に長生きさせるためにも、
日ごろから「水を飲ませる工夫」をすることが大事!
と、言われています。
うちの子、いつお水を飲んでるんだろう??
猫様の「ご飯を食べている姿」はよく見かけても
水を飲んでいるとこ、あまり見なかったりしませんか?
我が家の猫様たち。
水を飲む姿をまったく見ないというわけではないけれど、ご飯を食べる姿より見かけないかな。
猫様はどうやらもともと、あまり「お水」を飲まないイキモノのようです。
とは言え、ちゃんと「水分補給」をしないと生きてはいけません。
ごはんを食べなくても、なんとか1か月くらいは生きることができたとしても、
お水を飲めない(水分補給が出来ない)と、たった1週間で命を落としてしまうことも。
水を飲まないと尿が濃く、少なくなるため
結石が出来たり、膀胱炎を悪化させたり、腎臓病になってしまったり
または脱水症状に。
泌尿器の病気を防ぐためにも、猫様には十分なお水を飲んでもらう工夫が必要です。
なので今回は
このようなことを書いてみました
猫様はあまり「水」を飲まない
もともと、猫(イエネコ)様の祖先である「リビアヤマネコ」は砂漠で生きていたこと、
獲物を狩りそれを食べることで、獲物から水分を摂っていたことで、
のど・・・かわいたにゃぁ
と、思う(感じる)ことがそれほどなく、あえて自分からお水を飲もうとしなかったようです。
ボク。
今、もしかしたら
のど・・・乾いてるのかなぁ?
と、我が家の【ちゃっとん。】が「喉が渇いているのか?渇いていないのか・・・」と、特別ぽややぁ~んとしているわけではなく、リビアヤマネコの特性を受け継いだ猫(イエネコ)様たちもまた、どうやら喉の渇きにはやや鈍いようで、「喉が渇いた」と思うことが少ない、と考えられているようです。
ボクは結構、
お水を飲むけど・・・
宇宙-sora-は仔猫の頃から、よくお水を飲む仔です。
これは、「腎臓」が生まれつきちょと悪いのも関係あるようです。
ですが、他の子がお水を飲んでいるとこは、あまり見かけないです。
それでも家のあちこちに用意したお水は、入れ替える時間になるころにはしっかり減ってます。
最近の猫様のご飯は「ドライフード」を食べさせることが多く、
獲物を狩り、新鮮なお肉を食べていた「リビアヤマネコ」とは違い、食事からの水分が摂りにくくなっています。
水分の摂取量が少ないと長期的な「脱水」となりやすく、尿路結石や膀胱炎の原因となってしまうようです。
シニア期の猫様には特に注意を
猫様もまた、歳をとることで人と同じように「感覚」が鈍くなります。
と言ったら、
元気な高齢の方に怒られちゃいそうですが
シニア期の猫様は「喉の渇き」をさらに感じにくくなり、ますます水を飲む量が少なくなってしまうようです。
またシニア期を迎えるころには、「腎臓」を患う子が増えます。
腎臓の機能が低下することで、水分が尿から出ることによって脱水しやすくなってしまいます。
脱水の状態が続くと、症状が悪化することも。
なので、シニア期になった猫様には、私たち「下僕(飼い主)」が注意して、お水を飲ませてあげる必要があります。
水を飲まないとどうなる?
水を飲む量が少ないと、尿も濃く少なくなるため、結石ができやすくなったり膀胱炎を悪化させてしまったり、泌尿器系の病気のリスクが高くなってしまいます。
ぇえええっ。
じゃぁお水、いっぱい飲まにゃきゃーーーっ。
また、「おちっこ」詰まっちゃうーっ!
また濃い尿をつくることで、腎臓にも負担がかかってしまいます。
尿路結石になるかも
水をあまり飲まないことで尿が濃くなると、尿の中の「ミネラル」成分が結晶化しやすくなり、尿結石ができやすい状態に。
結石になって尿が出なくなると、あっという間に命を落とすことにもなるので注意が必要です。
おしっこが出てない!と気づいたら
即、動物病院へ!
膀胱炎になるかも
水分摂取の不足には、膀胱炎のリスクがあることも指摘されているようです。
腎臓への負担や
結石・膀胱炎などの「泌尿器」の病気のリスクを下げるためにも
十分なお水を飲ませてあげましょう!
便秘になるかも
水分が少ないと、ぅんちが硬くなって便秘になってしまうのは人間と一緒。
コロッコロの「ぅんち」は、臭わず片づけやすいのですが・・・便秘になったら大変です。
便秘を放っておくと最悪の場合、
腸を切除しなきゃならないことになることもあるようです。
結石になっても大変ですが、便秘もまた注意しなきゃなりません。
猫様の体に負担をかけないためにも
私たち下僕(飼い主)がちゃんと気を付けて、しっかり「水分補給」ができる工夫しましょう!
水の飲み方(水分補給)は猫それぞれ
「猫様と暮すコツ」的な書籍などを読むと、
「フードの横には常に、綺麗な飲み水を準備する」ということが書かれていますが
いざ一緒に暮らしてみると、テキスト通りにフードの横に用意したお水は飲まず、
ボクは、流しのタライの中のお水とか、お夕飯のサラダに使うお野菜が入ったお水とか
お外にあるバケツの中のお水とか、雨水の溜まった桶の水とか・・・
そこに「お水」があれば、とりあえず何でも飲んでみるー。
それはそれで、中にはババッチィのもあるので、
手当たり次第に飲んでみるのはやめてくださいっ;
横には綺麗なお水を容器の中にたっぷり用意してあるのに、
なぜか、水道からポタポタ落ちるお水を舐めていたり、
流し台やお風呂場のタイルについたお水や、洗面器の底に残ったお水を舐めていたり
ボクはー・・・ぁ。
あっ!
テーブルの上に置いてある、お茶碗に入ったお水ーぅ
洗面所に置いてある小さなボウルは、ボク専用~。
ぁたいは、
寝室に置いてある、ちっちゃぃバケツの中のお水
ぁたいは、とびちゃのお水をこっそり
ボクは・・・・まぁ、その辺にあるやつテキトー。
ぁたいは「ちゅ~る」!
うちの子は、特にオモシロイ飲み方をする子はいないけれど、動画などでは、蛇口から流れるお水を一生懸命飲もうとしている子や、お皿のお水を肉球にしめらせて舐めて水分補給をしている子などなど見ることも。
あれ、可愛いですよね
時に「ぇ?それっ?!」と思うような、下僕泣かせ(?)なお水の飲み方(水分補給)をする猫様たちもいるようです。
どんな飲み方であれ、ちゃんと水分補給ができるように温かい目で猫様を見守ってあげてくださいね。
ただお風呂場の床を舐めるのが好きな子の場合には、床にシャンプーや石鹸などの成分が残らないように十分気を付けましょぅ。
猫様に「水分補給」をしてもらうコツ
・ウェットフードに変えてみる
・常に「新鮮できれいな」お水を用意する
・お水が飲める場所を多く用意する
・お水が飲みやすい器を用意する
・「味」をつけてみる
・「流れる」お水を試してみる
ウェットフードで水分補給
ドライフードの水分量10%に比べると、ウェットフードは水分量75%前後となっています。
今の子たちはドライフードだけなので、以前、一緒に暮らしていた子たちにあげていたウェットフードを参考にすると・・・
\宇宙-sora-を迎える前の子はこのウェット食べてました/
1缶70gで水分84%なので、およそ 59㎖弱の水分補給に。
ドライフード70gで7㎖なので、かなりの水分補給になります。
ただ、こちらのウェットは「なるべく総合栄養に近いバランスで仕上げてある」といっても、
やはり「総合栄養食」ではないので、あくまで副食として食べさせ、別にちゃんと「総合栄養食」を食べさせてあげる必要があります。
もともと、猫様(イエネコ)の祖先でもあるリビアヤマネコは、獲物から水分を摂っていたので、
「ごはんの水分量を増やす」のがもっとも手っ取り早く、簡単かもしれません。
また、とある研究でも、ウェットフードを与えると尿比重が下がって(尿が薄くなる)、おしっこの量が増えることもわかっているそうです。(参考:獣医にゃんとすの「げぼく」の教科書より)
常に「新鮮できれいな」お水を用意する
今、器に入っているお水は、いつ入れたものですか?
昨日、入れたお水じゃありませんか??
朝、お水を入れてから、ずいぶん時間が経っていませんか?
私たちも、
コップに入れてから時間が経って古くなった(埃が入った)お水、飲みたいと思いませんよね?
猫様も一緒です。
朝と晩の2回、お水を取り替え、いつも「綺麗」なお水を飲めるようにしておきましょ。
その時は、なるべく常温で。
器にたっぷりのお水をいれてあげましょ。
冷たいお水を嫌う猫様や、
お水が少なくて器に顔を突っ込んだ時に、大事なおヒゲ(センサー)が器に当たったり、濡れたりするのを嫌がる猫様もいるようです。
うちの子たちはその辺おおらかと言うか、無頓着というか。
わざわざ冷やすことはないけれど、
冷たいお水も、ヒゲがあたることも、まったく気にしないようです
お水が飲める場所を多く用意する
お水の器をひとつだけじゃなく、
我が家の場合は、キッチン、洗面(脱衣)所、寝室
それから、食卓テーブルの上・・・
テーブルの上・・・。
それはそれで躾け的にはどうかと思うけど?
・・・ねぇ
猫様が、好きな場所で好きな時にいつでも飲めるように、
置いたことを忘れてしまって、器を蹴飛ばして水をこぼさない程度で、あちこちお水を置いておきましょ。
あんた、
しょっちゅう、器を蹴飛ばしては床を水浸しにしてるものね
・・・・・
人がバタバタしてしまうような場所は、
落ち着いてお水が飲めないので、あまり向いてません。
また、おトイレの傍も砂粒が入ることもあるので衛生的にNGです
お水が飲みやすい器を用意する
綺麗なお水を入れたのに、それでも猫様がお水を飲みたがらないのは、器が気に入らないのかもしれません。
床に近い高さの器より、
実はちょっと高さのある器のほうが人気があります。
よく見かける、猫壱さんの「脚付」のような感じのものです。
こういうのーっ!
ちょっと台の上に置いて、高さをつけてあげるだけでも大丈夫。
床にかがんで、首を下げて食べたり飲んだりするより、
器にちょっと高さをつけて喉を水平にしてあげたほうが、猫様は楽ちんに飲み食いできるんです。
なので、お水を飲もうとしたときに下を向く姿勢がちょっと苦しくて、飲むのを嫌がっているのかもしれません。
また、ヒゲが当たるのを嫌がっている猫様には、器の口が広めの器を用意してあげましょ。
器をほんのちょっと変えただけで、お水を飲んでくれるようになったりしますよ。
宇宙-sora-も、水面がやや高めになる器でよく飲みます。
あと、洗い残しの「洗剤」の臭いを嫌っていることもあるので、器の洗剤はしっかり洗い流しましょう。
「味(ニオイ)」をつけてみる
よく目にするのが
「ささみのゆで汁をあげてみる」とか「ちゅ~るを溶かしてみる」とか猫様の好きな味(ニオイ)をつけてあげるとお水を飲む量が増えた!というものです。
でもこの場合は、お水が傷みやすいので長時間放置しないように注意しましょう。
「流れる」お水を試してみる
蛇口から流れ出るお水が好きな子や、
ジョウロから出るお水が好きな子もいたりします。
でも、お水を飲むたび蛇口を開けたり、ジョウロを傾けるのは大変。
水道代も気になっちゃいます。
そんな時は、自動給水器を使ってみるのも良いかもです。
上から流れ出るタイプ、下から湧き出るタイプ。
いろんな自動給水器があるので、猫様の好みに合うものを探してあげましょ。
常に循環しているので、お水に入った埃やゴミを取り除いてくれるとはいえ、
綺麗に見えるだけで中のフィルターにはそのゴミがくっついています。
定期的なお水換えとフィルターのお掃除を忘れないように。
この自動給水器は、お水が汚れると「水質センサー」が発動し、
お水の交換を教えてくれます。
また、お水の足し忘れでお水が少なくなっても教えてくれるので、
「うっかりさん」には頼もしいアイテム。
猫様にとって1日に必要な水の量
健康な大人の猫様が、快適な温度条件の中で暮らしているときに補給すべき水の最適の量は、フードに含まれる水分と合わせて次の通りと言われています。
猫様の体重 | 1日の適正な 水分摂取量(約) |
1kg | 65 ㎖ |
2kg | 140 ㎖ |
3kg | 190 ㎖ |
4kg | 240 ㎖ |
5kg | 280 ㎖ |
6kg | 320 ㎖ |
7kg | 360 ㎖ |
食事から摂れる水分量
【ドライフード】
水分約10%≒給餌量(g)×0.1
【ウェットフード】
水分約75%≒給餌量(g)×0.75
【1日に必要な飲水量】 =
必要な水分量 – 食事に含まれる水分量
宇宙-sora-の体重は6kg。
今食べているドライフードの場合、
体重6kg(標準体重計算)の子の一日の食事量が、およそ「70g」となっています。
なので、フードの中の水分量は、70g×0.1=7㎖ となります。
(フードによって変わるので確認してくださいね)
320㎖-7㎖(70g×水分含有量0.1)=313㎖
食べさせるものがドライフードだけなら、ヤクルト1本が65㎖なので、
食事以外で、1日に飲ませなければならないお水の量は、
ヤクルトの容器で「5本よりちょっと少ないくらい」の量ということに。
5本?!
結構、お水を飲ませないとダメなのねぇ
いろいろ読んでいると、「飲ませるお水の量は、多くても少なくてもダメ」・・・ということらしいのですが。
うちは基本、お食事は「ドライフード」しか食べさせてませんが
ここに、おやつに「ちゅ~る」を食べさせてます。
「ちゅ~る」にも当然、水分があります。(1本14g・水分88%≒12㎖くらいかな)
ドライフードとウェットフードを混ぜて食べさせている場合は、1日のご飯の目安量もそれぞれ変わり、フードから摂れる水分の量も変わります。
えっとぉ・・・
ドライフードの水分量がこのくらいで、ウェットフードがこのくらい
だから、えっとぉ・・・
と、ご飯やおやつを食べさせるたびに、
「今、これだけの量の水分を摂ったから、あと必要な水分量は・・・」と、
この摂取量の目安にとらわれすぎて、「きっちりきっちり」しすぎようとすると
下僕(飼い主)さんのストレスになって、そのうちお世話を放棄したくなるかもしれません。
計算が苦手な私には、フードごとに水分量を計算するの無理ー
(上の計算だって、あってるかは自信ない・・・)
お水を飲む量が極度に多かったり少なかったりは、やはり猫様の体にはよくありませんが、
きっちりしようとしすぎて、ストレスになって、
そのうちそれが面倒になって猫様のお世話を放棄してしまうよりは
まぁ、だいたい1日このくらいのお水で・・・
の感じでいいんじゃないかなぁ?と、
【獣医師監修】となっている書籍・サイトを読みながらも、下僕歴40年の私は思うですよ。
猫様も、お世話する下僕(飼い主)も、
ストレスなく過ごすことが一番です。
ちなみに。
この【ウォーターボール」は目盛り付きで
一日に飲ませるお水の量が測れるんだってー
体重6kg:シニアな「宇宙-sora-」の場合
たとえば、うちの子「宇宙-sora」の場合は、体重6kg。
アメリカンショートヘアの大人の標準体重が6kgから8kgなので標準体重。
ドライフードに、ちゅ~る1日4本として
1日の摂取量(目安)が320㎖なので
320 -(フード7㎖+ちゅ~る48㎖)≒ 265㎖ (ヤクルト4本くらい)
なので、飲ませなきゃならないお水の量は、ヤクルト3本から5本くらいの間かな。
あ、ちなみに「ちゅ~る」は、1度に4本じゃなくて
朝起きたら1本の半分、お散歩から帰って残りの半分、
お昼寝から起きたら、夕方、寝る前にと、ちょぴっとずつで
なんか気づいたら4本かな・・・くらいです。
ということで
本来「ごはん」を1日に70g食べさせなきゃならないところ、
ちゅ~る4本を食べさせてあげるには、「ごはん」を60gにしないとカロリーオーバーに。
ごはん60gということは、水分量が6㎖になって・・・
と、いちいち「あーだこーだ」計算しなおすのは面倒なので
(っていうか、私には無理だ)
もし、ヤクルト2本分くらいしかお水を飲まなくなったり、逆に6本分くらい飲むようになってしまった・・・となったら、何か病気の可能性があるかもしれないから、その時はすぐに病院へ連れて行くことにしよう!
そんな「ざっくり」な目安を作っておく感じで良いのだと思うです。
適度なバランスで
とまぁ、今回は「猫にとってお水を飲むことは大事」ということでイロイロ書いてきましたが。
こんなことを言うと、獣医さんに怒られるかもしれませんが、
正直言って、数多の猫様と暮して40年余。
これまでお水の量を計って飲ませた事、ないです。
でもみんな、元気に長生きしてます。
それに「多頭」な現在、
24時間うちの子たちにピッタリはりついて、じーっと様子を見ているならともかく、
24時間、はりついているわけにもいかないから、
だれがいつ、どれだけ飲んだかなんてわからんもんー。
適量のお水を飲ませる(水分補給)ことは猫様にとって大事なことです。
だけど、
だからと言って、あまり神経質になって、お水の量をきっちり測って飲ませようとするよりは
できる範囲で猫様の様子を気にかけてあげて
「あれ?いつもより、お水を飲みたがらないかも」
「あれ?いつもより、お水を飲む量が増えたかも」
ちょっとでも「いつも」と違うようだったら、なるべく早く病院へ連れて行く。
そんな感じで良いと思うです。
この記事は、「猫様に飲ませるお水」について書いてみました。
もちろん、水道水でも全然OKにゃんだけど、もし、猫様にミネラルウォーターを飲ませるなら、「軟水」をあげなきゃだよ。
「ミネラルたっぷり」のお水は、これも病気の原因になっちゃうんだー。
あと、猫の腎臓に負担をかけないお水「ウォーターH4O」って知ってるかにゃ?
医療の現場でも使っているお水なんだにゃ。