私は「獣医」ではないので、これはあくまで個人的見解な記事になります。
ただ、うちの子が「腎臓病」を患っているため、これまでの経験や獣医さんに聞いてきたこと、勉強してきたことを書いてます。
いち意見として読んでいただき、もし疑わしきときはすぐにかかりつけの獣医さんにしっかり診断してもらってください。
結論から言うと、
健康維持フードでの予防の選択肢のひとつですが
どちらかと言えば、大事なのは動物病院での「定期的な検査」になるかと思います。
定期検査をしながら、獣医さんと相談しつつ、
そのうえで必要に応じて「健康維持フード」や症状によっては「療法食」を・・・
という感じです。
ちなみに腎臓は、
血液から不要な物を濾過して尿をつくるのが主な働きです。
そもそも猫は、膀胱炎や尿路結石など泌尿器の病気になる子も多く、
シニア(高齢)期になると、少しずつ腎臓の機能が落ちてきて
「慢性腎臓病」になる可能性が高くなるのだそうです。
猫の宿命とも言われている「腎臓病」。
猫がもっともかかりやすく、
死因の圧倒的な原因となっているのが「慢性腎臓病」と言われています。
腎臓は、一度壊れてしまうと再生しない臓器です。
治療しても、完治することはありません。
ですが
治せないけれど、上手に付き合っていくことで、
症状の進行を遅らせてあげることはできます。
うちの子(宇宙-sora-)も腎臓病です。
しかも、診断を受けたのは仔猫の時です。
去勢手術前の血液検査をしたときに
すでに、クレアチニンと尿素窒素の数値が異常に高いということでした。
「この子、腎臓が悪いですね」と初めて聞いたとき
獣医さんの言っていることが一瞬理解できず
とにかく目の前が真っ暗に・・・。
「腎臓が悪い」と言われてから今日まで、
定期的な血液検査をしながら、
療養食と投薬で症状の悪化を抑えています。
そして、14歳になった現在もまだ、
元気で穏やかな日々を過ごしています
ですが、これは「治ることのない病気」です。
この先いつ悪化し、急変するかわかりません。
なので、ほんの少しの体調の変化を見逃さないように。
腎臓病とはどんな病気なのか
腎臓病になったら何をしてあげられるのか
検査の内容
ステージ診断
病気によって起こる症状
予防・治療法
療法食と総合栄養食の違い
などなど
宿命と言われる「腎臓病」から愛する我が子を少しでも守れるように・・・
一緒に勉強しましょう。
猫の「腎臓病」ってどんな病気
「完全室内飼育」のススメや
ワクチンなどの予防接種などにより、
猫の寿命も、近年では15歳と延びてきているとのこと。
そんな中で腎臓病は
7歳以上のシニア(高齢)猫の死因の上位にもなっている「猫の宿命」とも言われる病気で、
腎臓の機能が低下してしまう状態のことをいいます。
腎臓病になってしまう猫は犬よりも多く、
7歳以上のシニア猫の大半が腎臓病を患っている、と言われているそうです。
初期の腎臓病にはほとんど症状がなく、
最初は水を飲む量が少しずつ増えていく程度なので、このわずかな変化に気付くことが難しく、
げっそりと瘦せ衰え、頻繁に嘔吐するようになってから
うちの子、おかしいかもしれないっ!
と、初めて病院へ駆け込むことがほとんどなのだそうです。
早期に発見することが難しいこの病気は、
腎臓の機能が3分の2くらいまで失われて、ようやく症状が現れてくるのだとか。
\毎日の【尿】を管理することで早期発見が可能/
腎臓機能が75%失われると、
尿として排泄される老廃物が体の中に残ってしまい、いろいろな症状を併発してくるそうです。
ちなみに。
腎臓病には「急性」と「慢性」の2つがあります。
また、調べていたら
生まれつき腎臓の発育が悪く、正常な腎臓に成長しない「腎臓の異形成」というのもあるようです。
多発性嚢胞腎などの、「遺伝性疾患」なども慢性腎臓病の原因とのこと。
多発性嚢胞腎とは、
腎臓に多数の嚢胞(水が溜まった袋状の構造)ができ、腎機能が少しずつ低下していく遺伝性の病気で、
ペルシャ猫や、ペルシャ猫と血縁関係のある猫に多く見られるそうです。
アメリカンショートヘアや
雑種の猫などでもみられることもあるとのこと。
うちの子(アメショ)は、
もしかしたらコレなのかもしれません・・・
多くは、3歳から10歳くらいまでの間に腎臓病の症状が見られるようになるようです。
一度損なわれた腎機能は、再生することがありません。
ですので、今残されている腎機能を、
ただひたすら、大事に大事に温存しなくてはならないのです。
腎臓病になってしまったら、「治す」ではなく
「うまく付き合う、まだ残された腎機能を大切に温存する」
そんな病気です。
腎臓病の主な検査(ステージ診査)
血液検査
宇宙-sora-も、子猫の時に受けた「血液検査」で
慢性腎不全であることが発覚しました
【血液検査】→尿になる前の体液の状態を調べます。
BUN(血中尿素窒素)
正常値:16~41
一般的に100を超えると、食欲不振や嘔吐など症状が現れるようになるそうです。
血中尿素窒素は「タンパク」が分解された産物で、体の外へ捨てたい毒素になります。
通常この物質は、体の中に毒素が溜まらないように、腎臓から捨てられていくものなので
健康であれば血液中には溜まることがないため、数値が高くなることはないそうです。
他にも、いろいろな種類の尿毒素物質が存在しているのですが、
この数値が高いということは
他の尿毒素物質も体の中をたくさん巡っている状態である、と判断されるようです。
かかりつけの獣医さんは、
このBUNについては、あまり重要視してません。
これは、ご飯(タンパク質)を食べたあとなら
数値が上昇するのは当然とのことなので・・・
(とは言え、あまり高すぎるのは「ぅ~ん;」のようです)
クレアチニン
正常値 0.8~1.6
慢性腎不全の指標になる数値です。
かかりつけの獣医さんは
とにかくこの「クレアチニン」の数値を気にしています
クレアチニンとは、筋肉を動かすためのエネルギーを使った後に出てくる老廃物のひとつ。
クレアチニンは体にとって不要なものなので、尿として体の外に出されます。
ところが腎臓が悪くなると、クレアチニンが体の中に溜まり濃度が高くなるのだとか。
【クレアチニンの数値によるステージ診断】
ステージ1 | <1.6 | 高窒素血症なし |
ステージ2 | 1.6-2.8 | 軽度の高窒素血症 |
ステージ3 | 2.9-5.0 | 中等度の高窒素血症 |
ステージ4 | >5.0 | 重度の高窒素血症 |
実は「宇宙-sora-」は最近(2021年)
この「クレアチニン」の数値が「ステージ4」まで悪化しちゃいました。
とはいえ、
今のところはまだ、目立った異変(悪化)はないのですが・・・
赤血球
赤血球を作るのは主に骨髄ですが、
その骨髄に「赤血球を作って!」と命令(ホルモン)を出すのは腎臓の役割。
なので、慢性腎臓病になると少しずつ「貧血」になることがあるようです。
貧血が進行することで、
脳を含めた全身が酸欠状態になり、フラフラとして、最終的には死に至ってしまうとのこと。
うちの子は、
定期的(2か月に1度)にこの3つの血液検査をしています。
そのほかの血液検査として・・・
P(リン)・Ca(カルシウム)
リンも腎臓から尿へ捨てられるもので、腎臓が悪くなることでリンの濃度も上昇するそうです。
リン・カルシウムの代謝の異常は骨密度を下げ、
腎臓を含む全身の組織にカルシウムが沈着することで、腎機能がさらに低下するとのこと。
Na(ナトリウム)、K(カリウム)、Cl(クロール)
電解質のバランスをとるのも、腎臓の大きな役目とのこと。
慢性腎不全の場合、低カリウムになることが多いようです。
食事を食べてくれれば、フードの中の「カリウム」を摂取することができますが、
腎臓病が進行すると食欲がなくなってしまうため、カリウムを維持することがさらに難しくなってきます。
低カリウムになると筋肉の活動がうまくできなくなり、
あまり動きたがらなくなってくるようです。
首を下にうなだれる姿勢を取ることがあるのが特徴とのこと。
獣医さんに相談して
こちらの検査も併せて受けると良いと思います。
この検査は1年に1度
ワクチン接種前に受けています
尿検査
【尿検査】→腎臓と通過して作られた【尿】で腎臓の状態を調べます。
尿の比重
尿が水に対して何倍濃いかを調べます。
もともと砂漠で生きていた「猫族」にとって、水は貴重な資源。
腎臓は、体の中の水を何度も再利用して、濃い尿を作り、
その中に身体の老廃物を「ぎゅぅ~っ」と濃縮することができるのですが・・・。
腎臓病になると、
腎機能のひとつである「再吸収」による尿の濃縮機能が損なわれているため、
濃い尿を作ることができなくなるのだそうです。
濃い尿が作れないということは、
1回の尿では老廃物を出しにくくなるため、おのずと尿の回数(量)が増えてくるようです。
つまり
おしっこの量が増えるので、体が常に脱水がちになり、
たくさん水を飲むようになるんだそうです
尿中タンパククレアチニン比
血液検査よりも、さらに腎臓の状態を反映する検査ということ。
腎臓には「高性能フィルター機能」が備わっているんだそうです。
本来、腎臓の「糸球体」というフィルターは、
体にとって不要なものや、有害なもの(毒物、薬物、老廃物、尿素窒素やクレアチニンなど)を通過させるけれど、
体にとって大切な「タンパク質」を通過させることはないそうです。
ですが、腎臓病になるとその「糸球体のフィルター」には穴が開いてしまい、
タンパクを通過させてしまうことがあるのだとか。
タンパクに強い圧力がかかってしまうと、
無理矢理フィルターを通過することもできるとのこと。
なので高血圧の場合でも、腎臓由来の「タンパク尿」が出ることがあるそうです。
糸球体フィルターを通過したタンパク質は、「尿細管」という細い管を通っていきますが、
本来ここはタンパクが通る道ではないので、尿細管の組織を破壊しながら進んでいくのだとか。
その結果として、
糸球体を通過してしまったタンパク質が、腎機能の低下を引き起こしてしまうのだそうです。
尿の中のタンパクを調べただけでは、尿中に含まれる全てのタンパクの影響を受けてしまいます。
ですが本当に知りたいのは、【腎臓の糸球体フィルターを通過してしまったタンパクの量】だけ。
そのために、「尿中タンパククレアチニン比」という検査方法を用いるとのことです。
この検査では、
糸球体フィルターを通過したタンパクがどれくらい多いのか?
を知ることができるのだそうです。
画像検査
慢性腎臓病を診察するために画像検査を行う目的として・・・
◇ 腎臓自体を見ること。
◇ 腎臓から作られた尿が通る道【尿路】に異常がないことを確認すること。
◇ 腎臓病以外にも、苦しめている病気があるかどうか全体の状況を知ること。
X線検査
腹部のレントゲン写真を撮ると、左右の腎臓が映ります。
映った腎臓のサイズを見ることで、腎臓が腫大しているか、逆に萎縮しているかが分かるそうです。
尿路結石を発見するのにも、最も効果的な検査になります。
X線検査は、広く全体像を見るのが得意な検査とのこと。
超音波(エコー)検査
X線検査が全体を眺めるのに対して、超音波検査は見たい部位を詳しく断面図で見ることができます。
この検査が、腎臓病を診断する上での決定的な証拠になるのだとか。
またこの検査でも、尿管結石を見つけ出すこともあります。
いっこいっこの検査では正確に診断することはできません。
他にもいろいろな検査があるようですが、
腎臓病の早期発見をするための主な検査としては、
〇血液検査
〇尿検査
〇画像検査
この3つになるようです。
かかりつけの獣医さんと相談しながら、
定期的な検査を受けることをおススメします。
腎臓病の原因
急性腎臓病
〇 失(出)血や重度の脱水、血栓、循環器系の異常など
〇 急性の腎炎、細菌による感染症、腎毒性(毒物・薬物)があるものの摂取など
〇 結石や腫瘍などによる尿道閉塞による尿の排泄障害
〇 外傷、手術などによるストレス
急性腎臓病には、主にこれらの原因があるそうです。
慢性腎臓病
慢性的な腎臓の炎症が原因と言われてるそうなのですが、
しかしそうなる原因は、はっきりとわかっていないとのこと。
人の場合は食生活の乱れ、塩分の取り過ぎや糖尿病が腎臓病のリスクとしてあげられています。
猫の場合もやはり、食生活の乱れ(塩分の多いもの、おやつの食べすぎ)などが原因になるとされています。
ですが、どんなに規則正しい食事をしていても腎臓病になってしまうのです。
どんなに気を付けて、
どんなに良質な総合栄養食のみを「適量」食べさせていたとしても、
腎臓病になってしまう猫がいるのです。
猫の祖先は元々、砂漠で生活していた動物だったため、あまり水を飲むイキモノではなく、
少ない水分を有効に使うために尿を濃縮して排泄します。
そのため、「腎臓に負担がかかりやすい」との考えもあるようですが、
実のところ、関連性があるかどうかはよくわかっていない、と言われていました。
ですが、
東京大学の宮崎徹教授の研究によって
ネコの腎不全の原因が「AIM」の不活性化であることがわかった。というニュースが
2021年に「猫好きさん」の間でかなり話題になりました。
腎臓病を治せる日が来る!
宮崎教授が治療薬を開発している!
そんなニュースでした。
早く、お薬が出来ると良いな・・・。
人の場合、
尿の通り道(尿細管)に老廃物が溜まると、血中から「AIM」というタンパク質が出てきて
老廃物を取り除いてくれるのだそうです。
ですが猫の場合
「AIM]を持っているのに血中から出てくることが出来ず、老廃物が蓄積されてしまうのだとか。
なので、
血中のAIM量が多くても腎機能が回復することなく、慢性腎不全へと進行してしまうことが多かったのだそうです。
AIMとは
東京大学 腎臓の働きを改善する遺伝子「AIM」でネコの寿命が2倍に!? | 広報誌「淡青」37号より
apoptosisは「離れて落ちる、脱落する」という意味のギリシャ語に由来する語で、
プログラムされた細胞死という意味で使われています。
inhibitorは「抑制するもの」。
macrophageは体内に入った異物を捕食・消化する機能を持つ白血球の一種。
AIMは「マクロファージのアポトーシスを抑制するもの」です。
また、猫は特に高タンパクの食餌を好む動物です。
タンパク質をエネルギー源として利用すると、尿素が作られます。
尿素は弱毒で、長く体内にとどまることで細胞を破壊していきます。
通常であれば、
腎臓の働きによって適切に尿中に排泄されるので、細胞を破壊することはないとのこと。
でも腎機能が低下することで、
体内に蓄積され尿毒症になり、様々な症状が出てくるようになるそうです。
たんぱく質や、リンの含有量が多いフードは、
腎臓病の進行を促進する可能性があるそうです
腎臓病の症状
急性腎不全の場合
症状が出るのは突然です。
突然、ぐったりする。
食欲や元気がなくなる。
おしっこが出なくなる。
嘔吐する。
意識が低下する。
などなど。
急性腎不全は、様子を見ていては手遅れになります。
少しでも「変かも」と思ったら、
すぐに病院へ連れて行ってあげてくださいね。
尿路結石でおしっこが出なくなった時も、すぐに連れて行かないと
「尿毒症」になって命を落とすことになるよ・・・。
とにかく何か少しでも「変だ」と思ったら
すぐに獣医さんのところへ連れて行ってね。
慢性腎臓病の場合
症状はゆるやかに出ます。
水をたくさん飲むようになり、尿の量が増えてくる
食欲が少しずつ落ちてくる
活動量が落ち、よく寝るようになる
体重が落ちてくる
毛づやが悪くなってくる
吐く回数や頻度が増える
口臭がする
便秘になる
などなど。
いつもより水をたくさん飲むようになったかもー。
おしっこの回数が増えてきたかも~。
そんな症状が見られたら、慢性腎臓病の疑いがあります。
はやめ、はやめに病院へ連れて行きましょう
ボクは、仔猫だった頃から
あまり「毛づや」が良くないんだ・・・。
仔猫だった頃からお水はたくさん飲んでるけれど、
いまのところ、おしっこは普通かな?
回数はないけど、
ほかの子に比べると出す量はちょっぴり多いかも?
子猫の時から定期的に、注射ちっくんして検査して
「腎臓病」っていうものと付き合ってきたから
とりあえず、大きな異変はないみたい。
末期症状の場合
末期症状の腎臓はほとんど機能しなくなります。
尿毒症による意識の低下・けいれん
命に関わる脱水や貧血
嘔吐や下痢が頻繁におこる
体温低下
などなど
もう少し、
詳しくみてみましょぅ
◇ 尿毒症による意識の低下・けいれん
腎臓の働きが悪くなると、体内にある老廃物が尿と一緒に排出されず残ったままになり、
それが蓄積されることによって「尿毒症」をおこすそうです。
尿毒症になると、口(呼吸)からアンモニア臭がするようになるのが特徴とのこと。
こうなる前に、定期検査で気づいて上げたいものですが
「アンモニア臭」が、目安のひとつかもしれませんね
また、
血液検査上で腎機能を示す「血中尿素窒素」や「クレアチニン」の数値が非常に高くなり、
カリウムなどの電解質も上昇しとても危険な状態になるそうです。
尿毒症になると猫の意識は薄くなり、
呼びかけに対する反応がほとんど見られなくなるとのこと。
また手足が硬直し、ビクビクと震えるけいれんをおこすように・・・。
猫がけいれんをおこすと、口から泡状のものを吐くことがあるそうです。
◇ 命に関わる脱水や貧血
体内にある血液などの水分を再吸収する働きが悪くなるとのこと。
末期状態になるとほとんど再吸収ができなくなるため、
必要な水分がなくなってしまい脱水症状になるのだそうです。
皮膚をつまむと、戻りが非常に悪くなるのが特徴とのこと。
皮膚をつまむ方法は、脱水状態を確認する指標になります
また猫の腎臓には赤血球をつくるエリスロポエチンという造血ホルモンがあり、
末期になると赤血球をつくることができず、貧血になるそうです。
貧血や脱水症状になると、
初期段階では元気食欲がなくなったり、粘膜の蒼白が見られたりなどですが、
症状が進むにつれ、意識障害や体のふらつきで寝たきりになってしまうそうです。
◇ 嘔吐や下痢が頻繁におこる
腎機能が低下することで、気分が悪くなって嘔吐するようになります。
特に末期の状態になると、1日に何度も吐いてしまったり、また、いつも吐きたそうになるようです。
また頻繁に吐いてしまうことで、消化器系には炎症がおき、吐血することもあるようです。
また便の状態が柔らかくなり、軟便になったり、下痢をおこしやすくなってしまうそうです。
◇ 体温低下
初期の段階では脱水が進むために水を多く飲むようになりますが、
末期の状態になると、食べ物を受けつけなくなり、水さえも全く飲まなくなってしまうとのこと。
摂取カロリーや飲水量の低下、
全身の筋肉量の低下、
また貧血などによって体の熱をつくることができなくなるため、体温が下がってしまうことに。
低体温になってしまうと、非常に危ない状況になるそうです。
腎臓病の治療法
急性腎臓病の場合
急性腎臓病の場合は、入院治療が一般的とのこと。
点滴や人工透析などで毒性の物質を排泄することができれば、体調が回復することもあるようです。
慢性腎臓病の場合
慢性腎臓病の場合は、
治療をしても完治することはなく、腎機能は低下していくばかりです。
慢性腎臓病は治すことができない病気ですが、
食事療法
内服薬
点滴治療
これらを組み合わせて、
腎臓に負担をかけない「低タンパク」「低リン」の療養食や、投薬により、
いかに進行させず、
いかに腎臓に負担をかけない方法で、
いかに猫を苦しませることなく穏やかに過ごさせてあげられようにするか
これが治療(対処方法)の目的になります。
なるべく初期の段階から、食事用法や投薬を行うことで
完治することはできなくても、長生きすることは十分に可能になります。
食事療法
宇宙-sora-も、仔猫の時に腎臓が悪いことが発覚してから
ずっと「ご飯」には気を付けていたので
なんとか「14歳」を迎えることができました。
ただし、あまりに早期から使用すると、タンパク質が制限されているため、
カロリー源が炭水化物と脂質となるために、肥満傾向になる可能性があるようです。
療養食や、腎臓の健康維持フードなど、
店頭やネットで販売しているので手に入れやすいですが、
基礎疾患がある場合は勧められないケースもあるようなので、
まずは、かかりつけの獣医師さんに相談してください。
★おすすめの療養食
ロイヤルカナンの「腎臓サポート スペシャル」は、
慢性腎臓病の猫向けに特別調製された療法食なのだそうです。
うちの子も
これを食べています
腎臓病に伴う様々な症状に配慮して、
タンパク質や必須脂肪酸量、リンの含有量を調整されています。
また、低下しがちな食欲を刺激するように香りにもこだわっているとのこと。
ロイヤルカナンは1968年からの歴史もあり
腎臓病を患った猫の寿命を延ばすことも証明済み。
粒もちょっと小ぶりなので、歯の弱くなったシニアの猫にも食べやすいです。
ネットでも購入が可能ですが、
「療法食」なので、必ず獣医師の指示に従って与えるようにしてください
ほかにも、ヒルズの「腎臓ケア」などがあります。
ヒルズもまた、1940年頃からの歴史があります。
時々、ロイヤルカナンの食いつきが悪いことが。
その時、ヒルズに変えています。
ヒルズの食いつきが悪くなったら、
またロイヤルカナンに戻す・・・そんな感じです
2022年3月。
宮崎教授の研究・開発によって「AIM30」というフードが出たのですが
これは療養食じゃなくて、普通の「総合栄養食」とのこと。
総合栄養食のなかでも「腎臓の健康ケア」と書かれているフードは
腎臓病の発症前の子の「予防」に食べさせるのは良いかもです。
ですが、
すでに獣医さんから「療法食を食べさせるように!」と言われている子には
どんなに「これ、良さそう」と思うフードであっても、自己判断で切り替えることはせずに
食べさせる前に、まずは獣医さんに相談・確認してからにしてくださいね。
ボクたちの「ご飯(フード)」については
「あれが危ない」
「これは信用できない」とか
「だからこっちのにしたほうがいいよー」とか
いろんな情報があるみたいだよね
内服薬
療養食に併せて
宇宙-sora-は投薬治療しています。
処方されているのはFortekor(フォルテコール)という薬です
Fortekor(フォルテコール)がどんな薬か調べてみましたが
なんちゃ、よく理解できなかったので・・・(苦笑)
でもこの薬は「腎臓の負担を軽減する」ということですし
獣医さんが処方したのだから、間違いなのでしょ。
投薬を続けた結果、数値も安定しているようですし。
その他にも
吐き気に対して吐き気止めを投薬したり、
貧血に対して造血ホルモン剤の投薬することがあるようです。
このように、療養食を食べさせたり、
お薬を飲ませたりして病気の進行を遅らせながら、生活の質を向上していきます。
給水も大事
食事療法のほかにも、最も重要なのが「飲む水の量」とのこと。
腎臓病になると、脱水も進行してきます。
なので、水分をしっかり摂取しなければなりません。
まずは水の好みを把握し、どの水をよく飲むのか見極めることが肝心。
水の好みといっても、味とか成分とかのことじゃなく
〇 どの容器で飲むのが好きか?
〇 蛇口から流れているのが好きなのか?
〇 お風呂場で飲むのが好きなのか?
とかとか、そういうことです
水飲み場を増やすこと、
容器の高さや種類を変えてみること、
新鮮な水を用意すること
これらが重要になってきます。
例えば、
流れているお水が好きな仔には
▼▼こういう自動給水器とか良いかもです
この【H4Oウォーター】も、試してみる価値はあります
点滴
病気が進行してしまうと、
お水を飲むだけでは脱水の管理できなくなるとのこと。
そうなると、病院での皮下点滴や静脈点滴が必要になる可能性が出てきます。
また、自宅での皮下点滴を行うことになることも。
病院での皮下点滴の場合は定期的な受診が必要になり、
静脈点滴では入院治療が必要になります。
自宅で皮下点滴を行う場合には、指導や教育をしっかりと受ける必要があります
どのような点滴治療を行うかは愛猫の性格や通院環境を考慮したうえで、
しっかりと獣医師と相談することが大事になってきます。
腎臓病の予防
定期健診
定期的な血液検査や尿検査を受けることで、早期発見できることがあります。
早期発見できれば、進行を遅らせるための治療を早く始められます。
7最上のシニア期の猫には年に1回、
10歳を過ぎたら半年に1回(年に2回)の検査を受けるのが理想的です。
うちの子も、
仔猫の時に血液検査をしたことですでに腎臓が悪いことがわかりました。
そして早めに食事などに気を付けていたので、無事に14歳を迎えることが出来ました。
定期的に受けることで、わずかな変化を見つけることができ、
獣医さんもすぐに対処(次の処置)をしやすくなります。
とにもかくにも!定期検診は大事です。
食事・給水のケア
繰り返しになりますが
腎臓に負担をかけないケアを心がけることが大切になってきます。
人が食べるものは塩分が多いので与えないこと。
キャットフード(総合栄養食)を食べさせること。
普段から、水をたくさん飲めるような工夫をすること。
飲む水の量を増やし、
消化吸収の良いごはんに変えて、老廃物の量を減らすようにします。
腎臓病の猫にとっての食事管理は、非常に重要になってきます。
たんぱく質やリンを減らすことによって、腎臓の負担を減らしてくれます。
1歳になるかならないかで腎臓病と診断されたとき、獣医さんに
「ちょと高いけれど療養食にするか、
それともシニア用のフードにするか・・・」
と言われた時
ぇ~・・・
仔猫なのに
シニア用って・・・
なんてことがあったけれど、
子猫の時から食事を気を付けてあげられたのは良かったかな。
腎臓病の進行を防ぎ、症状を軽減させるためには、
リンの摂取量を制限することが特に大切になってきます。
たんぱく質の摂取量の制限も、腎臓の負担を軽減してくれます。
かかりつけの獣医師さんに、どんなご飯を食べさせてあげるのが良いか?
相談してみるのもいいかもしれません。
正確な診断や、治療方法などについては必ずかかりつけの獣医師さんに相談し、
愛猫の腎臓の健康維持のために最も適しているフードを推薦してもらいましょう。
また、歯肉口内炎があると慢性腎臓病になりやすいそうです。
デンタルケアを日ごろから心がけることも大切です。
初期段階で発見できるように
おしっこの量やニオイも、常にチェックが必要です。
そして少しでも異変を感じたら、早めに動物病院で検査、診察を受けることが大事です。
もし、腎臓病の末期と言われたら・・・
腎臓病の末期と診断されたら
気を付けてあげなければならないことがあります。
なるべくご飯を食べさせる
末期になるとほとんどの猫が、ご飯を全く食べられなくなります。
でも、カロリーを摂取するためには、ご飯を食べさせるしかありません。
点滴は、脱水症状や電解質などを補うものなので、
多少無理をしても、なるべくご飯を食べさせることが、とても大事になります。
腎臓に負担が少ない「低タンパク質」の食事が好ましいのですが、嗜好性が低いため、
猫はなかなか口にしてくれない傾向があります。
またドライフードは上手く飲み込めず、吐き戻しやすいので、
水分含有量が多いウェットフードで、カロリーが高いものを選びます。
1回の食事を少量にして、1日4、5回ぐらいに分け、
猫の調子を見ながら、こまめに食べさせてあげるのが理想です。
体を温めてあげる
腎臓病が進行すると、ご飯を全く食べられなくなったり、
嘔吐してしまう回数が増えたりなど、
状態が著しく良くない場合は体温が35度台と、平均体温より3度以上低くなることがあるそうです。
体温が低くなっているので、本来であれば猫は「寒い」と感じているはずなのですが、
症状が悪化することで、涼しく冷たいところを好むようになるそうです。
これは、なるべく体力を使わないようにして、エネルギーを温存するために、
あえて冷たいところで休んでいるといわれているそうです。
ですが、低体温になれば呼吸が浅くなったり、
意識の低下などがおきやすく、
そのままにしておくと命にも関わってきてしまいます。
そのため毛布を用意したり、
部屋の温度を調節したりなど、猫の体を温めてあげることが必要になってきます。
水分補給に気を付ける
自力でお水が飲めなくなると、点滴が必要になってきます。
毎日の通院が難しい場合は、
点滴セットを持ち帰って、自宅で皮下補液をすることができます。
ですが、本来なら1日で体内に吸収される皮下補液も、
末期の場合は上手く吸収できなかったり、
皮下に点滴するため体温が低下してしまうなど、
点滴で補える水分量には、限界もあるようです。
そのために、スポイトなどを使って水を少しずつ、
1日に何回も飲ませてあげることが大事になってきます。
ですが進行の状態によっては、
水でも吐いてしまうことがあるそうです。
なので、様子をみながらになります。
排泄に気を配る
年齢も含めて筋肉量が低下するため、トイレに行くことすら難しくなったり、
トイレの縁をまたぐこともできなくなるなど、排泄することが困難になってきます。
トイレをしたそうな雰囲気になれば、連れて行ってあげたり、
排泄する時に足腰を支えてあげることが必要になってきます。
猫はもともと便秘になりやすい動物と言われています。
高齢や水分摂取量が少ない場合は、便が固くなってしまい、
いきむ力もないためにさらに便秘になります。
そのため、排便を促すように猫のお腹を優しくマッサージしてあげます。
それでもコロコロの便しか出なかったり何日も全く排便していない場合は、
猫に浣腸や摘便の処置をおこなうことがあったり、排便を促進させる薬を飲ませることもあります。
床ずれ(褥瘡じょくそう)に気を付ける
末期の状態が進行し、
寝たきりになってしまった場合は、床ずれにも気をつけなければいけません。
同じ体勢のまま寝たきりにしてしまうと、
床(下)にあたっている部分の血行が悪くなってしまい、皮膚が壊死してしまいます。
特に痩せてくると、肩や腰部分が骨ばってくるので、床ずれしやすくなります。
免疫力や体力もないため、
一度でも床ずれになってしまうとなかなか治りにくく、傷口から感染し、
敗血症で命を落とす危険がでてくるそうです。
猫に負担が少ない柔らかい布団や、低反発マットを用意したり
2、3時間おきに体勢を変えてあげなければなりません。
皮膚の血行促進させるために、マッサージしてあげるのも良いそうです。
愛する我が子を「腎臓病」から守るために・・・
まず、私は獣医ではないので、
病気のことについて「です」「ます」とハッキリと断言して書くことはできません。
どうしても、経験や勉強したことから
「・・・だそうです」「・・・とのこと」という表現になってしまいます。
それでも、うちの子が「慢性腎臓病」と診断を受けてから
これまでやってきた「検査」や「治療」のこと、
これまで獣医さんから聞いてきたこと、
これまで調べてきたこと
間違いのないように、記事にしてみました。
猫の宿命とも言われる「腎臓病」。
今はまだ、治ることはない病気ですが、早くに見つけてあげることが大事です。
適正な食事管理。
規則正しい食生活。
「腎臓ケアフード」などで予防することも、もちろん大事です。
ですが、どんなに適正に、規則正しい食生活を送っていても「腎臓病」になる猫がいます。
大切な我が子を「腎臓病」から守るためには
まずは定期的な健康診断を受診することが大切になってくるのではないかな?
健康診断(血液検査や尿検査など)を受けることで、寿命を延ばすことができるのだと思います。
子猫の時に「腎臓が悪い」と言われたうちの子が、なんとか14歳を迎えられたように。
少しでも早く病気を見つけ、一緒に過ごす時間を少しでも長くするためにも
年に1度の健康診断は本当に大事だと思います。
そして、少しでも異変を感じたらすぐに病院へ連れて行くことです。
そもそも、猫の寿命は人間よりも短く
人間の3日は、猫の3年!みたいなことを・・・どこかで読んだこともあります。
ほんのちょっとの様子見が、取り返しのつかないことになるかもしれません。
腎臓病と診断された時から最期を迎えるその日まで、この病気と向き合わなければなりません。
その時、治療費で困ることのないように
健康なうちから「ペット保険」の加入の検討もおススメしますよ。
うちの子が診断されたころにはまだ「ペット保険」というものもなく、
診断後に加入しても補償は受けられないので、
お薬代とかすべて実費だったりします・・・。
腎臓病のほかにも
猫様がなりやすい病気があります。
ちょっとでも、
いつもと様子がおかしいな~と思ったら
ためらわず、病院へ連れて行ってくださいね