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宇宙-sora-物語|宇宙-sora-が生きた日々の記憶⑨|「ボクの初体験」

ボクの生きてきた日々

 初めてのお外

ボクがこのお家の「家族」になってから、1か月が経とうとしていた。
時々「なっちゃん」と窓から眺めることがあっても、ボクは「外」という世界をまだ知らなかった。

外には「すずめ」という鳥がいたり、「虫」というイキモノがいたり、
それを追いかけて遊んだり。
外の世界はこのお部屋の中よりも、ここから見える景色よりも、もっともっと広くて、いろんなものがいっぱいあって、とても楽しいところだと、なっちゃんが教えてくれた。
「でも、車には気をつけてね」
車というものはものすごい勢いで襲ってきて、ぶつかってしまうと、私みたいに体の中にもどれなくなっちゃうから。
なっちゃんはそう言った。

でもボクはこの時はまだ、この窓から向こうの世界へは行くことがないと思っていたから、その時は「ふぅん」な感じで聞いていたんだ。
ところが。

2回目のワクチンを打ったボクは、初めてお外に出たのだ。

はじめての外へ

おかーちゃんたちはボクをこのお家に連れてきた時は、ボクをお外に出すつもりはなかったらしい。
ボクも、外という世界を知らなかったから、別に出たいとも思わなかった。
この部屋の中で過ごすことが、もう当たり前だと思っていたから。
この大きなケージのような「家」という空間の中だけで過ごすことが、もう当たり前だと思っていたから。

それでもボクはもう十分に幸せだった。

いつも誰かが傍に居てくれるし、美味しいご飯をお腹いっぱいに食べられた。
ふっかふかのお布団で寝ることもできた。
ちょっとしつこくて『うざいなぁー』と思うこともあったけれど、おかーちゃんがボクと「追いかけっこ」したりして遊んでくれるし、おかーちゃんがお仕事に行ったり、ばーちゃんが買い物に行ったりして誰もいなくなってしまった時は、なっちゃんがいつも傍に居て遊んでくれた。
だから、ボクは「おかぁちゃん」や兄弟たちに会いたいと思うことも、ひとりぼっちで寂しいと思うこともなくなっていたんだ。

その日は、あまりにも気持ち良く晴れた日だった。

ワクチンが終わる前に外に出ると、ボクがいろんな「雑菌」に負けちゃうといけないと心配していたけれど、2度目のワクチンが無事に終わったので、おかーちゃんはずっとお家の中だけで過ごすボクが可哀そうだと思ってしまい、ボクを外に出してくれたのだ。
外に出たと言っても、お庭の中だけ。
それでも予期せぬ何かに驚いたりするといけないから、事故防止のためにお散歩用の首輪とリードが必要だった。

でも、おかーちゃんはこの日「外に出てみる?」とふと思いたったため、まだ首輪もハーネスも用意してなかったし、そもそも首輪をするにはボクの体はまだ小さすぎて、首も頼りないくらいに細かった。
なので、おかーちゃんは荷造り用のPPロープを適当な長さに切って、締め付けないように、ボクの胴に軽く結んだんだ。
PPロープはとても軽くて、小さなボクでも簡単に引きずって歩けた。
おかーちゃんは外に出したボクを見失わないように、その紐の先をずっと握っていたんだ。

土の匂い、草の匂い、木の匂いがボクの鼻の先をくすぐる。
優しく吹く風が、ボクのヒゲを撫でていく。

お部屋の中に居てもそれらはかすかにに感じていたけれど、
なっちゃんの言った通り外の世界はとても広くて、見上げると高い空がとても眩しくてボクは思わず目を細めてしまった。

初めて触れる土の感触に、ボクはわくわくした。
外には他にも、いろんなニオイがしていた。
外って・・・外って・・・

「たのしいかもーーーーっ!」

なっちゃんが、外での遊び方をいろいろ教えてくれた。
お庭にあったちょっぴり低めの木で登り方を教えてくれたけれど、ボクはまだうまく登れなかった。
なっちゃんは、『そのうち登れるようになるわよ』と言ってくれたけれど、その後も、ボクが木に登れることはなかったんだ。
ボクは一生懸命に木に登ろうとしているのに、おかーちゃんには、ボクがその木で爪を研いでいるようにしか見えなかったらしい。

ボクが外で楽しそうに遊ぶ姿を見て、おかーちゃんはその日、ネットというものでボクの「ハーネス」を探して買ってくれたんだ。
でもこの「ハーネス」というものが、その後のお散歩で、ボクにあることを出来なくさせてしまった。

それは今になっても、ほかの猫たちに比べたら、ボクにはあまり上手に出来ないことなんだ。

『ハーネス』がボクに出来なくさせたこと。

おかーちゃんはボクに可愛いハーネスを買ってくれた。
でも可愛いと思っているのは「おかーちゃんだけ」で、それはボクにとってはどうでもいいことだった。

最初に買ってもらったハーネスは、ボクの体がすぐに大きくなって、あっという間にキツくなってしまった。

二度目に買ってくれたハーネスはゆったりしていたけれど、背中についていたリードをつなぐための金具が大きくて、ちょっぴり重たかった。
そしてこの背中の金具!
この金具が邪魔をして、ボクは、仰向けになってゴロンゴロンすることができなかったんだ。
いつも、どちらか半分だけ。
おかーちゃんは最初それに全然気づかなかくて、おかーちゃんが気づいた時にはもう、ボクは他の猫たちのように、上手なゴロンゴロンができなくなってしまっていた。
ボクのゴロンゴロンは、今もどこかぎこちない。
そしてこのせいなのか?

ボクはこの家に来たばかりの頃はできていた「へそ天」と呼ばれる寝相が、いつしかできなくなってしまっていたんだ。

 猫とお散歩するためのアイテム

猫にお散歩って、本当は必要ないんだけれど(自由に外に出す、という意味じゃないですよ。「室内飼育」が基本なので)、もし一緒にお散歩に行くなら『首輪』とリードより『ハーネス』とリードが良いです。
ハーネスなら、もしものときに慌てて引っ張ってしまっても、大事な猫ちゃんの首をしめつけずに済むので。
これは、わんちゃんでも一緒ですね。
思いがけない緊急事態に首輪を『くぃっ』と引っ張って、首に負担をかけることになっては可哀そうです。

ちょっとした油断で迷子にさせてしまったとき、迷子札があると少しは安心できます。
プラスチックや木製品だと劣化して破損しちゃうこともあるので、我が家ではステンレス製を使っています。
今の迷子札を購入して10年になるけれど、刻印もハッキリしています。

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