宇宙-sora-物語

ボクの生きてきた日々

宇宙-sora-物語|宇宙-sora-が生きた日々の記憶11|ボクのお気に入りのハーフ毛布

なっちゃんがボクの前に姿を見せなくなって、このお家からニオイも少しずつ消えていった。そんなある日、ふわふわとした毛布をおかーちゃんが買ってきてくれた。それはボクの名前「sora」にちなんだ空色の毛布だった。ふわふわの毛布はどこか「なっちゃん」が一緒に居てくれるような心地よさで、ボクは一人ぼっちのお留守番も寂しくなかった
ボクの生きてきた日々

宇宙-sora-物語|宇宙-sora-が生きた日々の記憶⑨|「ボクの初体験」

ボクがこの家に来てから1か月が経とうとしていた。ボクはまだ「外」という世界を知らなかった。ボクは外という世界を知らなかったから、別に出たいとも思わなかった。部屋の中にだけで過ごすことが、もう当たり前だと思っていたから。それでもボクはもう、十分に幸せだった。でもその日はとても気持ちよく晴れた日だった。ボクは外に出た。
ボクの生きてきた日々

宇宙-sora-物語|宇宙-sora-が生きた日々の記憶⑧「初めてのどうぶつ病院」

「本当の家族になった日」から数日後、ボクはまた車に乗って知らないところに連れて行かれた。でもそこへはそれっきり行っていない。なぜならボクのお家にはちゃんと「かかりつけ」のどうぶつ病院があったからだ。なのに「提携病院だから」とペットショップの店員がこの病院へ連れて行くようにしつこく言うのだ。だから仕方なく来たのだけれど。
ボクの生きてきた日々

宇宙-sora-物語|宇宙-sora-が生きた日々の記憶⑦「ボクが本当の家族になった日」

ボクが「男の子だった」と電話があった次の日、ボクはお店に連れて行かれた。やっぱりボクは「いらない仔」だったのかな。そう思っていたけれど、返品を断る店員に「はぁ?!返せと言われても返しませんよ?この子はもぅ、うちの子ですし!何を言ってるんですか?!」と、おかーちゃんが言う。それにはボクもお店の人も戸惑ってしまった。
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宇宙-sora-物語|宇宙-sora-が生きた日々の記憶⑤|「ボクの名前は-sora-」

ご飯を食べてお腹がいっぱいになったボクは、もう少しこの家の中を調べて歩いた。だけど、おかぁちゃんの姿も兄弟の姿も見つけることができなかった。心細くなって泣きそうになった時、ボクはまたあの視線を感じた。それは、この空間にわずかに残る同族『猫』のニオイの持ち主の視線。ボクはその姿を捜し、見つけた。
ボクの生きてきた日々

宇宙-sora-物語|宇宙-sora-が生きた日々の記憶④「いざ、お家へ」

ボクが引き渡されるとき「ここから家まで車で15分から20分くらいかな」と、おかーちゃんになる人間はそう言っていた。15分から20分という長さがどのくらいなのかボクには解らないけれど、この箱の中に入れられてからもうずいぶん経った気がする。ボクはいったい、いつになったらお家に帰れるのだ?!っていか、ここ、どこだ?!
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宇宙-sora-物語|宇宙-sora-が生きた日々の記憶③「ボクとおかーちゃんの出会い」

ボクがひとりぼっちになってから、どれだけの時間が経っただろう。でもその日、ボクの前に「おかーちゃん」が現れた。おかーちゃんはボクにひとめ惚れだったらしい。「おかーちゃん」と「ばーちゃん」に連れられて、ボクは初めて空というものを見た。でも、おかーちゃん。何か勘違いしているっぽい?
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宇宙-sora-物語|宇宙-sora-が生きた日々の記憶②「狭い部屋の中で過ごした数日」

気づいたらボクは、狭い部屋の中でひとりぼっちだった。大好きなおかぁちゃんも兄弟たちも、ボクの前から姿を消してしまった。どんなに鳴いて呼んでも、誰もボクを迎えには来てくれなかった。もうボクは、この狭い部屋から出られない。もう誰も迎えには来てくれない。ボクはずっとひとりぼっちなんだ。そう諦めかけていた。
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宇宙-sora-物語|宇宙-sora-が生きた日々の記憶①|ぼんやりと残る遠い昔の記憶

2008年1月27日。東京の片隅でボクは生まれた。でもボクにはその頃の記憶がほとんど残ってない。おかぁちゃんの顔も、一緒に居た兄弟たちの顔も、もうほとんど思い出せない。ただ時々ぼんやりと、遠いあの日の記憶がよみがえるんだ。それは楽しくて幸せな時間だった。
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